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オポ系ファンド戦略に受難?安定性重視とESG志向目立つ

不動産AMの運用資産実態

  • 不動産AM
  • 市場調査

平均運用資産は3,145億円

運用資産残高
当編集部が昨年に引き続き実施した「不動産AM事業者アンケート」では、101社から回答をいただいている(昨年84社)。うち運用資産残高に関して回答した企業(93社)の合計額は29兆2,500億円であった[図表1]。
回答者の資産残高平均は3,145億円で、商品別にみると、私募ファンドは2,111億円、J-REITは3,444億円、私募REITは1,063億円であった。

[図表1]商品別回答者の運用資産残高

コア投資志向のファンドに優位性

ランキング
[図表2]は資産残高合計額でみた上位20社のランキングである(本誌では40社を掲載)。回答者企業別に資産残高の変化を見ると、SPCアセットマネジメント(18位)の87%増、シービーアールイー(27位)の85%増が注目される。前者は大型物流施設の投資一任業務を受託したことに起因しており、後者は2021年4月に投資運用業ライセンスを取得してAM機能を強化したことが資産残高拡大につながったようだ。

[図表2]運用資産残高ランキング(上位20社)

商品構成
AM会社が取り扱う商品の割合は、前年の調査では私募ファンドの構成比が約70%だったが、今回の調査ではその割合が若干低下し、私募REITとJ-REITの割合が増加した。
回答社数の変化による影響もあるだろうが、物件取得難が続くなか投資リターンが低迷し、コア投資志向の私募REITやJ-REITが相対的に物件取得で優位性を発揮しているとみえる。このことは[図表3]でも見て取れる。今日の先行き不安定な市場環境では、どうしても保守的な運用とならざるをえず、投資方針はコア志向となる。そのためコアプラス、バリューアッド以上の相対的にリスクを伴う投資案件のニーズが減少し、かつて多くみられたオポチュニスティックな私募ファンドの運用は困難となる。やや大げさに言えば、受難時代が到来しているのかもしれない。

[図表3]運用スタイルの構成

ランキングの詳細、アセットタイプ別の運用状況、ESG対応状況などは本誌にて掲載。
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