ラサール不動産投資顧問は、オープンエンド型私募コアファンド「ラサール・ジャパン・プロパティ・ファンド(LJPF)」を運用している。2019年11月に6物件・1,000億円の資産規模で運用をスタートし、21年3月には16物件・1,500億円の資産規模に到達した。
投資対象は4大都市圏(東京、大阪、名古屋、福岡)に立地するオフィス、賃貸住宅、物流施設、商業施設。アセットタイプの目安比率はオフィス30〜40%、賃貸住宅20〜30%、物流 施設20〜30%、商業施設10〜20%に定める。LTVは40%程度、リターンは4.5〜5.5%を目安におく。
投資家層は国内の金融機関、年金基金、事業会社など。2021年3月のエクイティ第2次募集では、募集額を大幅に上回る申込みがあったようだ。
「運用開始後すぐにコロナ禍に見舞われたが、物件の収益や投資家へのリターンに影響はほとんどみられなかった」と話すのは、執行役員 シニアマネージングディレクターであり、LJPFの運用責任者を務める森岡亮太氏。
ラサールはLJPFでの投資に際し、「DTU分析」という独自のフレームワークを用いて物件を選別している。これは不動産投資に影響をおよぼす長期の社会経済トレンドを捉えるべく考案されたもので、「Demography(人口動態)」、「Technology(技術革新)」、「Urbanization(都市化)」の頭文字を取っている。
「コロナ禍のなかで変化するトレンド、変化しないトレンドを見極めている。技術革新についてはペースが加速した。都市化については郊外・地方シフトの動きが一部みられるも、大きな流れを変えるほどのインパクトはないと考える」(森岡氏)。