客室料金(ADR)は、看護師によるサポート費用を含め、近隣のバジェット〜エコノミー型ホテルの1.5倍程度を目指している。実際の運営状況はどうか。ホテルのオープンから1年余り、客室稼 働率・ADR(平均客室単価)は新型コロナウイルスの感染状況によって振れ幅が激しい。「がん患者の付き添い家族や、医療的なサポートが必要な旅行者は、コロナ禍で極端に外出を控えており、いまはメインターゲットが不在。しかし、コロナ禍が収束に向かえば強いニーズが期待できる。平時下では稼働率75%、19uの客室でADRは1万2,000円程度を想定。通常のホテルよりも賃料負担能力の高いオペレーションが可能と考える」と太田氏。
現在の宿泊客の属性は、一般客が60%、患者や医療関係客、メディカルツアー客が40%という構成。稼働率維持のため一般客を幅広く受け入れているが、今後は患者と家族の比率を高めていく方針。人間ドッグ付きプランや医療ツアープランを積極的に拡充していく。