緊急事態宣言解除後、経済活動が再開されるにつれ、ホテルの稼働は緩やかな回復を続けている。投資家やオペレーターへのヒアリングでは、RevPAR(販売可能な客室1室あたりの売上)、オペレーターのGOP(営業利益)ともに5月が大底で、Go Toトラベルキャンペーンの効能から9月現在も回復傾向が続いているようだ。
しかし、経営状況の厳しさに変わりはなく目先波乱含みであることから、今後のホテルの稼働状況や、短期的なホテル価格の動きを正しく予想することは困難である。
そこで本稿では、稼働率、ADRが一定の回復をみせる時期を仮に「2021年6月」と「2022年6月」の2パターンとし、ホテルキャッシュフローと利回りを変動させることで価格への影響をマトリックスでみていく。