総合商社系の本領を発揮
AUM5,000億円が射程圏内
“共同AM”を積極推進
三井物産リアルティ・マネジメント(MBRM)は総合商社系のファンドAM会社。特色は有望アセットをいち早く発掘、グループ内外の有力企業と連携、投資を成功に導く“総合商社系ならでは”の「先見性」「企画力」「連携力」にある。とくに連携力では、運用資産を他のAM会社と共同運用する「共同AM」事業に積極的。2022年7月には三井物産が資本・業務提携関係を結んだかんぽ生命保険と共同出資で旗艦私募ファンド「MBRM ファンド」を組成、運用を開始。組入れ物件には共同AMで運用するものも含まれる。
ファンド事業、成長と拡大が加速
MBRMのファンド事業は私募ファンド、私募REIT、データセンター(DC)の3本柱。
私募ファンドではMBRMファンドを含め全体で約1,200億円を運用。オフィス、物流施設、商業施設、賃貸住宅、ホテルなどへ幅広く投資。前年比50%増の急成長を遂げ、さらなる取得機会を探る勢いだ。
私募REIT(三井物産プライベート投資法人)では、ESG対応にも注力。2022年実施の「GRESB リアルエステイト評価」で「4 Stars」の評価を獲得。23年2月に第7回増資を実行し、AUMは1,173億円(前年比35%増)に到達。中央・地域金融機関の期待に応え増資を重ねている。
DCファンドでは、千葉、埼玉、京都でメガクラウドニーズ対応型データセンター(HSDC=Hyperscale Data Center )を開発中。4案件が進行中で、竣工後は約2,000億円超の資産規模になる模様。今年2月には1号物件が竣工。竣工後の物件などを組み入れたコア型ファンドの立ち上げも計画中。
今後3年程度でAUMは 5,000億円台到達が射程圏内。社員数は直近3年間で倍増。さらなる業容拡大へ向け「不動産、金融分野に明るい即戦力で、チャレンジ精神ある人材を積極採用したい」(代表取締役社長 大矢孝氏)という。