3つのファンドラインで安定成長
ESGとDXの取り組みも推進
運用資産残高は7,000億円を突破
住商リアルティ・マネジメント(SRM)は、住友商事をスポンサーとする不動産AM会社。1社で上場REIT「SOSiLA物流リート(SLR)」、私募REIT「SCリアルティプライベート(SCRP)」、私募ファンドの3つのラインナップを取り揃えており、投資家の多様な投資ニーズにワンストップで対応できる。直近1年間で300億円程度の投資を実行し、総運用資産残高を7,042億円(2023年2月時点)に成長させている。
2014年7月に組成・運用を開始したSCRPについては、オフィス、商業施設、物流施設、住居、ホテルおよび有料老人ホームと、幅広いアセットタイプの取得に取り組んでいる。またこの先の金利上昇をにらみ、新規借入先を増やしたり、借入の返済時期を分散させたりするなどの財務戦略を推進、「商品の安定性を一層強化している」(取締役 私募リート事業部長の岡本一光氏)。
GRESBの5スターと4スター獲得
ESGとDXにも全社的に取り組んでいる。
ESGでは、GRESBレーティングにてSLRが5スター、SCRPが4スターを獲得。またSLRが認証取得済または予定の物件取得を使途とするグリーンボンドを発行し、中央金融機関から高い評価を受けている。さらに住友商事グループが設定しているマテリアリティ(重要課題)について、SRMでも不動産AM会社の特性をふまえ、「ポートフォリオのグリーン化」や「投資家とのエンゲージメントと信頼されるガバナンス」といった項目を独自に設定する予定。
DXでは、ITによる業務効率化に優先着手しており、ペーパレス化や各種システムの導入を進めている。またリモートワーク体制も整備し、柔軟な働き方と会社全体の生産性向上の両立を図っている。加えて新たなビジネスとして、セキュリティトークンを活用したファンドスキームを検討しており、業界団体に加盟して情報収集に努めているところだ。