ホテルアセットマネジメントサイクルは、主に次の4つの段階で構成されている。
@投資家・オーナーの目的の決定
A資産取得
B価値創造機会の把握と運営パフォーマンスのモニタリング
C資産売却
ホテル投資におけるアセットマネジメントサイクルは、主に投資家・オーナーの目的を明確にし、その目的に沿った価値最大化への取組みの間で繰り返されるプロセスである。投資家・オーナーが投資対象であるホテルの現在および将来のパフォーマンスを繰り返し評価することで、その目的はアップデートされていく。さらに、時間が経過するにつれて、ホテルアセットマネジャー(ホテルAM)が価値を創造または維持するための選択肢もまた変化していくことになる。
アセットマネジメントサイクルの反復はときに退屈なものだが、継続的な努力の結実として、ホテルAMは投資家・オーナーのために価値を創造し、維持するための機会を得ることができる。常にベンチマーキングし、見直し、問いを繰り返し、適切な情報を投資家・オーナーに報告し、提案を行なうことがホテルアセットマネジメントの本質なのである。
ホテルAMが自身の取組みを評価する基準の多くは、アセットマネジメントプランに含まれている。というのも、アセットマネジメントプランは投資開始時に作成され、投資家・オーナーの目標を達成するための最初の行動指針を示しているものだからである。ホテルAMは、アセットマネジメントプロセスを通じてプランを実行する責任を負っているが、時間の経過と新しい情報の収集に伴い、常にプランを見直し、評価し、更新する必要がある。このような重要なプロセスを通じて、投資家・オーナーにとって必要不可欠な存在となっていくのである。