グランピングジャパン鰍フ設立は2014年。当時、日本に上陸していなかったグランピングの魅力について情報発信をはじめたのが同社のスタートで、日本のグランピングにおける草分け的存在でもある。
ホテルテント(宿泊用テント)の輸入販売とレンタルを開始したのは翌15年ごろ。グランピングの認知度の向上や活用シーンの拡大に伴い、ホテルテント等グランピング用品の取扱い、プランニング、自社直営施設の運営など事業を拡大してきた。
同社について特筆すべきは、取り扱っているホテルテントの圧倒的なラインナップである。
たとえば日本で導入施設の多いドームテントでも、大きさのバリエーションだけでなく、楕円形のドーム、ドームを2つ接続してリビングスペースを設けたツインドーム、さらに世界初となるトリプルドームなどバリエーション豊か。日本の気象条件に合うことから広がったドームテントだが、いまはドームテントに代わるものへのニーズも高まっているという。
現在、同社が取り扱っているテントは30種類以上。価格レンジも10万円台から500万円程度まで、投資額も含めて施設のニーズに合わせた選択が可能。グリルや家具など、テント内外に必要な備品も扱っている。
「グランピング施設がふえてくると、当然差別化が必要になります。宿泊ユニットによって、施設自体の雰囲気や世界観はガラッと変わりますし、ロケーションの特徴を施設の武器とすることができます」と代表取締役の岩井洋司氏は語る。
圧倒的なラインナップだからこそ、展望、夜空など、その土地のよさを最大限活かし、オーナーがつくり出したい世界観、提供したい体験を実現可能な宿泊ユニットとして提案できるのが強みだ。同社では現在までに、北海道から沖縄まで70施設以上に納品している。
そして、同社が扱うテントは、いずれも非建築物に該当するという。
その理由について「建築物となると、建築物を建てられる場所でしかグランピングができないことになります。しかし非建築物のホテルテントならば、自然公園のなかなど可能性が広がります。大自然のなかで不自由なく快適に過ごせるのがグランピングの醍醐味。建築物でないからこそのよさがあるのです」(岩井氏)と話す。