2021年1月設立(同年2月より事業開始)のNEXT GLAMP梶iネクストグラン)は、グランピング施設向けのドームテントを中心としたアウトドアレジャー用品の販売、およびアウトドアレジャーのコンサルティングを事業の2本柱とする。
同社の最大の特徴は、建築基準法や消防法に適応したドームテントを、国内で開発・生産していることだ。ドームテントはデザイン性が高いうえに、風や雪に強く耐久面でも優れている。グランピングが広まった初期より人気も高く、同社の調べによると、現存するグランピング施設の3分の1がドームテントを採用している。
代表の溝部靖之氏は「アウトドアをホテル並みの快適さで楽しめるグランピングは、一般の宿泊施設よりも初期投資を抑えられるなど事業者側のメリットもあって、一気に広がりました。しかし万が一事故があれば、その責任は事業者が負うことになります。大手企業、ホテル事業者などブランドを大切にしている企業の参入もふえており、市場の成長に伴なって法規制が厳しくなることも予想されるなか、安全性、耐久性に優れ、建築確認申請に対応したテントが必要であると考えました」と話す。
日本は自然災害の多い国である。台風や積雪など地域によって気象条件も異なり、行政が定める安全基準もエリアでさまざまである。同社では、日本全国各地域の基準とされる風速、垂直積雪量をクリアするために構造計算を行ないエビデンスのあるドームテントを提供することができる。また幕材の耐久性保証を10〜15年としているうえ、清掃等のメンテナンスの手間も大幅に削減できる光触媒が標準仕様となっている。
同社では、建築確認申請を必要としない(常設ではない)タイプのドームテントも提供しているが、こちらも専門建築士による構造計算に基づいた国内生産で、耐久性は建築確認申請対応と同水準のモデルも選択可能である。
また、顧客のニーズや施設のコンセプトに合わせて、オーダーメイドのテントの製作も請け負っており、これらも設置する地域の防災基準に合わせた構造計算や建築確認申請に対応する。
加えて、テント内外に設置する家具なども施設のコンセプトに合わせた設計・製造を行なっている。たとえば、日本の防炎基準を満たしたカーテンのみの販売にも対応するほか、施設で提供する料理や食材の手配、施設スタッフの派遣など、グランピング施設の開設に必要な多くのものは同社で揃う。