「リゾートグランピングドットコム」の掲載施設数は、2021年末時点で88件だったものが22年5月20日現在で119施設にまで増加。6月以降も新たに20〜30施設の掲載が予定されている。取扱高も約2億1,000万円(21年5月)から約6億3,500万円(22年5月)と大きく拡大。22年8月には10億円の大台に到達する見通しだ。
アクセス数、そして同社の売上げに直結する予約数の推移も好調である。同社の月別売上げの前年同月比をみると、22年3月が約460%、4月が約503%、5月が約304%と驚異的な伸びをみせる。この背景には、コロナ関連による諸々の規制が緩和されたことによる影響が大きいものの、何より同社の集客支援施策であるインフルエンサーの派遣とテレビCMの実施・取材の獲得等によるメディア戦略があげられる。
インフルエンサーの派遣では、いわゆる「有名人」ではなく、フォロワー数は小規模でも旅行・アウトドアといったユーザーの嗜好に合うような内容を配信している人物を選定。施設の状況や季節に合わせさまざまな年齢層やパーソナリティのインフルエンサーを派遣することで、施設の認知度向上と差別化を図る。他の集客支援策と同じく無料であり、派遣のタイミング・人選も基本的には同社がコントロールして提案している。インフルエンサーはこれまでに約150人の派遣実績があり、SNSで検索することが日常となっている若いユーザーの予約を決定づけるクロージング要素となり、大きな効果を発揮しているという。
テレビCMについては、現在、関東・関西・東海・中国・九州で実施中であり、CM効果からホームページへのアクセス数も増加、比例して予約件数も伸びている。また、関東圏をはじめとして22年3〜5月にかけては計8回のテレビ取材を受け、こちらも大きな反響を呼んだ。
いま、同社では24年の株式上場に向け、前述のように実績を重ねるとともに社内体制の強化を進めている。