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――業務支援SaaS「いい生活シリーズ」

時短、費用減、品質向上を支援
手軽でハイエンドな賃貸管理DX

業務処理の自動化、生産効率を向上

いい生活は、不動産管理をデジタル化し、効率運用するためのソフトウェア、サービスを業務区分ごとにクラウドサービスで提供している。

例えば、PM会社向けの基本サービスである「いい生活賃貸管理クラウド」は、管理受託契約や家賃管理、収支報告、会計連動などの業務を網羅的にカバー。担当要員が半ば手作業で処理するルーティンワーク、重複業務を自動化し、かかるコストをカットできる。

さらに「いい生活Square」(入居希望者、賃貸仲介会社、家賃保証会社/PM会社間の自動連携で募集業務をデジタル化)や、IT重説、電子契約、家賃決済用の専用システムを組み合わせれば、リーシング~契約業務までの一連の業務を大幅に時短できる。

ほかにも、オーナーや入居者とのコミュニケーションアプリを展開しており、併用・連携でさらなる業務効率化が可能だ[図表1]。

松崎 明 氏

専務取締役CTO

サービス対象の物件タイプ、業態、規模は問わないが、現状のところ賃貸住宅で活用されるケースが大半を占め、主な導入先は住宅中心型のPM会社となる。具体的には一般的な賃貸マンションに加え学生寮、高齢者住宅、社宅など、そのほか業態では、駐車場やトランクルームの管理など広く活用されている。

登録顧客数は約1,500社、4,500事業所に上る(2023年3月時点)。地方都市の中堅企業から全国区の大手企業まで、金融系や大手総合デベロッパー系、鉄道・電力・ガスなどのインフラ系まで幅広い。

図表1 いい生活シリーズのサービスラインナップ

出所:いい生活

低い導入ハードル、選べるDXパッケージ

いい生活の企業としての強みは、不動産業のデジタル化、DX戦略の推進を20年来続けてきたことだ。企業が抱える課題を熟知しており最適なソフト・サービスを全方位で用意している。提供方法はサブスクリプション型で、サービスは業務領域ごとに小分けにされている。システムの導入ハードルを下げたユーザーに優しい設計といえるだろう。「まずは使ってみてもらい、われわれが考えるDXがどういうものかを“ 体験”してもらいたい」(専務取締役CTO松崎明氏)。

商品としての強みは、不動産管理特化で統合・一元管理型サービスを提供していることだろう。具体的にいうと、あえて個社ごとのカスタマイズをせず、一つのハイエンドなシステムを作り込むスタイルである。これまで顧客から受けた相談、リクエストは「膨大な集合知として活かされ、バージョンアップの度にシステムに反映」(松崎氏)されており、全ての利用者がその恩恵に預かれる。

なお、選択プラン以上の予定外の支出は一切発生しない。こうしたシステムのバージョンアップはもちろん、宅建業法や税制の改正、市町村の合併・名称変更、駅・沿線の新設・廃止、金融機関の統合・名称変更時のマスタ更新なども無料でアップデートする。

セキュリティ対策も万全で、クラウドに特化した国際規格(ISO27017)を取得済みだ。データの正確性やトレーサビリティの確保、あるいは個人情報の保護など上場会社や上場REITの監査が要求する水準を満たしている。

導入効果[図表2]はさまざまあるが、ウェブ上の各賃貸情報サイトへの広告掲載やリーシング会社との情報共有が一回(の募集登録)で完了できること、あるいはファンドAM会社を含むオーナー向けのレポートを自由にカスタマイズできるテンプレートの活用で自動作成・省力化できることがとくに利用者から喜ばれている。ある導入企業では、契約書情報の再入力、オーナーへの収支報告書の発送作業、受託物件の情報登録など、賃貸管理業務の雑務で約80%の時間削減を達成できたという。「効率化した人材資源をデータ分析や営業戦略立案などシステムでは代替できない業務に充て、生産性を高めることができる」(松崎氏)。

そのほか、PM会社への賃貸管理ノウハウ提供やテクノロジー人材の派遣も行っている。PM会社の多くはデータを適切に取り扱える人材が不足しており、これを補うべく子会社(RTC社)を設立。システム運用のためのコンサルティング、バックオフィス業務を受注している。

「システムの導入支援では社員教育やコンサルティングを、業務請け負いでは依頼先の業務効率化と人件費削減を行っている。PM会社が一からシステムを自社開発するよりも、専門性とスピード感で優位性があると自負している」(同氏)。

図表2 システム導入による賃貸管理部門の業務時間削減の効果

出所:いい生活

不動産管理事業の戦略立案を支援

今後、不動産市場全体でDXが進み、すべてのステークホルダーがデータでシームレスに繋がる時代が到来することを想定。「サービスラインナップは万端に整えた。流れに乗り遅れないための最初の一歩として、当社システムを選んでもらいたい。DXはオーナー、テナントのニーズを正しく把握する方法として最も効率的。より一層競争力ある管理・運営サービスを提供するための戦略立案ツールとして活用してもらいたい」と松崎氏。

あるいは、不動産業を“データ産業”と位置付け、一歩踏み込んだソフト・サービスを提供していきたい考え。「システムを通じて収集・整理した、ヒト(テナント、来店客)、モノ(物件)、カネ(売買、賃貸収益)の膨大な情報(ビッグデータ)は、不動産以外の産業のマーケティング資料としても有効活用できる重要情報とみる。こうしたデータビジネスの仕組み構築など、PM会社の成長機会拡大に貢献したい」と松崎氏は話した。

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