――PM編集部
2023年のアンケート調査では、約600 社のPM 事業者にアンケートを送付し、232社(前年比+19社)から回答を得た。ご協力いただいた各社にお礼を申し上げたい。編集部では、回答が得られた企業を類型化しランキングを作成した。【抜粋版】では、アセットタイプ別にみたPM会社の受託面積ランキングの上位企業を紹介する。
なお今回の調査では、総合型とオフィス中心型を混合集計ではなく、それぞれに分けて集計することとした。総合型は従前オフィス受託の多い企業が多く、オフィス中心型に近い事業形態であったが、近年は物流施設をはじめ多様なアセットタイプでの受託傾向が強まっていることから、同一のカテゴリでランキングする意味がなくなってきたと判断した。
前年の調査では総合型で2位だったシービーアールイーが、前年比約140万㎡増(24.9%増)と大幅アップし1位となった。前年に比べオフィスの受託割合が大きく伸びていることから、大型ビルの新規受託があったと推察される。
前年と同様に三菱地所プロパティマネジメントと三井不動産ビルマネジメント、第一ビルディングが上位1~3位を占めているが、受託面積はそれぞれ前年比5.6%減、2.1%減、1.0%減となった。これらは、親会社が主導する再開発に伴う既存受託物件の解体による一時的な減少のようである。
例年同様、東急住宅リースと長谷工ライブネットが1、2位の座をおさえている。とりわけ東急住宅リースは11%増と好調に受託戸数を増やしている。
受託面積トップのJLLリテールマネジメントが前年比6.9%減、小田急SCディベロップメント(7位)が12.1%減、双日商業開発(9位)が28.9%減となっており、市場の回復の遅れが見て取れる。
物流施設投資市場の堅調さを反映してか、ほぼすべての企業が前年から受託実績を伸ばしている。とくに伸び幅が大きいのは5位のESR(40.7%増)と6位の東京流通センター(29.7%増)。前者は2023年に相次いで新規開発施設を竣工、後者も大型物流施設のPMを新規受託したことが要因とみられる。
ちなみに本誌では、総合型(25社)、オフィス中心型(25社)、住居中心型(40社)、商業中心型(15社)、物流中心型(10社)のランキング、物件タイプ別の取扱い比率の変動を掲載している。