ここからは業種ごとの主要施設の入場者数実績をみていく。本誌の独自調査に基づく、20年度の全国主要レジャー施設・集客施設における年間入場者数は、対象となる5つの業種(テーマパーク、遊園地、動物園、水族館、ミュージアム)すべての施設が前年度の実績を下回った。
なかには前年から80%以上の入場者数減に陥った施設も散見される。こうした状況に加え、地域や施設タイプによって休業や時短営業などの自粛期間が大きく異なることを考慮、従来通りのランキングスタイルを改め、今回は例外的に19年度入場者数上位施設の20年度の入場者数を本誌掲載するスタイルとした。なお同データは、全国の主要有料施設を対象とする「2020年度 集客実態調査」に基づいて集計した(綜合ユニコム鰍ェ今年10月末発刊予定の『レジャーランド&レクパーク総覧2022』のデータを引用)。
「テーマパーク」は、19年度トップの「東京ディズニーランド・東京ディズニーシー」が756万人、前年度の約2,900万人から73.9%の減少となった。もっとも、19年度(20年3月末期)もすでに新型コロナ禍により対前年度比で10%強の減少となっており、18年度(約3256万人)との比較では20年度は76.8%減とその減少幅はより拡大する。
19年度2位の「ハウステンボス」は、前年度の約255万人から20年度は約139万人と約45%の減少。同施設は20年度の集計期間が19年10月〜20年9月であることから、コロナの影響が他の施設に比べ短期間であった。
同3位の「サンリオピューロランド」は68万人。19年度(約198万人)との比較では65.8%減、18年度(219万人)との比較では、68.9%減となる。図表3の業種別の減少率の分布をみると、前年度比31〜50%減が5施設と集中。上位10施設の平均減少率は68.0%と、今回取り上げた5業種のなかではミュージアムに次いで減少率が大きくなった[図表4]。