――DATA BANK
知り合いや友人、近親者に不幸があったときに用いられる訃報。近年、訃報を受け取ったものの、新型コロナウイルス感染症の影響や家族葬などの葬儀形態が主流化したことにより、葬儀に参列できないケースがふえている。そこで、弔意を示す方法として「弔電」があるが、はじめて弔電を送るときは戸惑うことも多い。
こうしたことから同社は、弔電に関する困りごとや、訃報を受け取った人がどのような対応をしているのかについて調査した。
今回、発表されたアンケート調査は、葬儀の際に訃報を受け取ったが、葬儀に参列できなかった20歳~50歳代の男女400人を対象に、2023年9月5~6日にかけ、インターネットによる調査で行なわれたもの。
図表1は訃報を受け取ったときの対応を尋ねたものである。「弔電を送った」は21.5%で、8割弱は弔電を用意せず、「遺族の忙しさを考えて少し時間を置いてから連絡した」(37.5%)、「電話やLINEで遺族にお悔みの連絡をした」(25.5%)と回答。弔電を送らなかった場合でも、別の手段で遺族に対してお悔やみの言葉を伝えていることがわかった。また、年代別で比較したところ、20~30歳代は、電話やLINE等、別の方法で弔意を示すことに抵抗がないことが読み取れる。
次に、「電報などの弔電を利用しなかった理由」(図表2)を聞いたところ、最も多い回答は「弔電を送って良いのか分からなかった」(40.2%)で、「弔電は手間と感じた」(18.6%)、「弔電の送り方が分からなかった」(15.7%)「そもそも弔電について知らなかった」(15.7%)と続いた。
「送って良いのか分からない」という不安を抱えた人が多いことは、言い換えれば、遺族や葬儀社から適切な案内があれば「送っても良い」「送りたい」という回答がふえると推測できる。
(続きは本誌で)