建築費が高騰する一方の昨今、早期投資回収が見込める分譲型ホテル(コンドミニアムホテル)に一層の注目が集まっています。
これまでベンチマークがなく、なかなか普及が進まなかった同事業ですが、代表的展開地域である沖縄、ニセコともに1,000室を突破、実績のあるプロジェクトが増えるにつれ、スキーム導入を検討する開発事業者も増加してきました。立地も箱根や白馬、軽井沢などに広がり、大手デベロッパーやオペレーターも参入し複数展開するケースも出ています。
コンドミニアムホテルはオーナーが客室を購入後、リースバックし、自身が利用しないときにホテル客室として貸し出し、収益が還元されるマネジメント手法が導入されています。デベロッパー、ホテルオペレーターと三者にとってメリットが生じますが、スキームは複雑であり、開発にはその理解が必須となります。
本書では、事業スキームの仕組みや契約の留意点をはじめ、一般のホテルとは異なる特有の立地条件や施設づくり・収支計画の最新トレンドや開発・利用傾向を、国内でのスキーム構築の先駆者および1,000室を超える受託販売実績とノウハウをもつ筆者が詳解いたします。
コンドミニアムホテルの開発・導入を検討されている事業者をはじめ、ホテル・旅館、投融資に携わる金融機関のご担当者など、広く関連事業者の皆様にご購入をお勧めいたします。
第1編Ⅰ・Ⅱ、第3編 高林浩司 ホーワスHTL 代表取締役社長
第1編Ⅲ、第2編Ⅰ・Ⅳ 安田昌教 東急リゾート㈱ 開発営業本部 受託開発部 部長
清永亮 東急リゾート㈱ 開発営業本部 受託開発部 受託開発グループ リーダー
宅間瀬里菜 東急リゾート㈱ 開発営業本部 受託営業部 営業グループ リーダー
第2編Ⅱ・Ⅲ 片野佳弘 大成建設㈱ 都市開発本部 開発事業部 事業推進室(第二)課長
第2編Ⅴ 渡邉将一 東急リゾート㈱ 開発営業本部 コンサルティング営業部 部長
1. 宿泊施設のポジショニング投資
2. コンドミニアムホテルの定義
(1)「コンドミニアムホテル」とは
(2)ブランデッドレジデンスとの比較
(3)レンタルマネジメントプログラム
(4)コンドミニアムホテルの普及と動向
1. コンドミニアムホテルのブランド化と市場の拡大
2. 高級ホテルブランドを付した場合のメリット
3. ホテル以外の高級ブランドの進出
4. ブランド施設・ノンブランド施設の比較
5. 都市立地開発への流れと日本の今後
1. コンドミニアムホテル開発の背景
(1)コンドミニアムホテルが注目される背景
(2)購入者からみたコンドミニアムホテルの特徴
(3)開発事業者からみたコンドミニアムホテルの特徴
2. コンドミニアムホテルの供給状況
(1)供給状況
(2)国立公園における規制緩和
3. 代表的エリアの開発動向
(1)沖縄
(2)北海道・ニセコ他
(3)その他
4. 購入者の属性・利用傾向
(1)沖縄
(2)ニセコ
5. セカンダリーマーケットの状況
(1)沖縄
(2)ニセコ
6. 国内のコンドミニアムホテル事業の今後
(1)立地エリアの拡大と候補地域
(2)国内大手企業の展開と多店舗開発
(3)外資系企業による積極展開と多様化
1. 立地条件
2. コンセプトづくりと販売ターゲットの設定
3. 施設概要と施設づくりのポイント
(1)適正規模
(2)客室
(3)パブリックスペース
4. リニューアル物件のチェックポイント
5. 開発スケジュール・スタッフ配置の留意点
1. プレーヤー
(1)開発事業者
(2)所有者(客室ユニット購入者)
(3)運営者(ホテル経営を兼ねる)
(4)コンドホテル事業者(管理組合外部管理者を兼ねる)
(5)資産管理会社
2. 契約スキームと関連契約
(1)コンドホテル事業者の役割
(2)契約スキーム
(3)客室ユニット以外の契約
3. 賃料ペイバックの考え方
4. 「賃貸借契約書」と「運営計画書」の作成
(1)賃貸借契約書作成の留意点
(2)運営計画書
5. 各プレーヤーの意向と関係
(1)各プレーヤーの意向
(2)運営者と所有者の関係
1. 旅館業法
2. 建築物衛生法
3. 区分所有法
4. 民法
5. 管理規約
6. その他の法律
1. 販売手法
(1)一般的な販促手法の考え方
(2)開業後の販促手法の考え方
(3)販売コストの内容と考え方
(4)完売までの適正期間
(5)契約締結時に必要な書類
2. 販売価格の算出方法
(1)販売価格の考え方
(2)利回りの考え方
(3)管理費
(4)オーナー利用料
1. インバウンド対象物件の特徴(国内向け物件との違い)
(1)ターゲットとなるインバウンドの特徴
(2)施設設計の留意点
2. 事業化計画・仕組みの留意点
(1)事業主体・運営主体
(2)利回り想定
(3)賃料ペイバックの仕組み
3. 販売手法の留意点
(1)販促活動
(2)売買契約
1. 国内顧客対象のケース(通年リゾート立地)
(1)設定条件
(2)投資計画・販売計画
(3)運営計画
2. インバウンド顧客対象のケース(スノーリゾート立地)
(1)設定条件
(2)投資計画・販売計画
(3)運営計画
3. 大都市立地
(1)設定条件
(2)投資計画・販売計画
(3)運営計画
●STORYLINE瀬長島(沖縄県豊見城市)
東急グループで開発から運営管理までを担い、新ブランドホテルとして新たな価値を提案
●BLISSTIA箱根仙石原(神奈川県箱根町)
国内初、民泊を活用したホテルレジデンスとの併設施設を「自由な滞在」をテーマに都市近郊に開設
●ホテル ラ ヴィーニュ 白馬 by 温故知新(長野県白馬村)
国内屈指のスノーリゾートにインバウンド対応施設をオープン。グリーンシーズンの差別化も図る
綜合ユニコム株式会社 企画情報部
TEL.03-3563-0120