前回の規則改正時と店舗数の減少ペースを比較すると、04年末から06年末にかけては1,402店舗の減少であったのに対し、今回の18年末から20年末にかけては1,561店舗の減少となっており、前回を上回る。21年は旧規則機の撤去にかかる経過措置期間の最終年となるが、このペースで店舗の減少が進むと、21年末には8,000店舗台半ばになると見込まれる。
総店舗数のうちパチスロ専門店は832店舗(前年比60店舗減)で、4年連続で前年割れとなった。19年には前年から37店舗減って900店舗を下回っていたが、こちらも減少幅が拡大した。パチスロ専門店比率は前年から0.1ポイント下がって9.2%。前回の規則改正後は10年に最も少ない903店舗(パチスロ専門店比率7.2%)を記録していたが、19年時点でそれよりも少なく、下げ止まっていない。
20年末の遊技機総設置台数(スマートボール等含む)は前年より19万1,143台(4.6%)減って400万4,787台であった。店舗数の前年比6.3%減より減少ペースは緩やかだが、前年の10万6,801台(2.5%)減に比べると下げ幅は大きく拡大した。
前回の規則改正では、04年末から07年末までで年平均2.6%マイナスで推移していたが、今回の18年末から20年末にかけては年平均3.5%マイナスとなっており、このペースであれば21年末には380万台程度にまで縮小する可能性もある。
総台数の内訳は、パチンコ機243万2,563台(前年比12万5,282台減、同4.9%減)、パチスロ機157万2,048台(同6万5,858台減、同4.0%減)となっている。パチンコ機の減少率は前年に比べ1.9ポイント、パチスロ機の減少率は前年に比べ2.4ポイント、それぞれ悪化した。
20年末におけるパチンコ・パチスロ機の設置比率は60.7%:39.3%となった。パチンコ・パチスロ機ともに設置台数は減少傾向にあるが、パチスロ機のほうが比較的緩やかであるため、パチスロ機の設置比率の上昇が続く。
20年末における都道府県別の店舗数と遊技機台数をみると、店舗数は全都道府県で前年より減少したが、秋田県(1店舗減)、佐賀県(2店舗減)、沖縄県(2店舗減)、香川県(3店舗減)、愛媛県(3店舗減)などは減少数が少ない。
遊技機台数は、東京都(1万9,504台減、64店舗減)、大阪府(1万3,170台減、46店舗減)、北海道(1万2,521台減、34店舗減)、千葉県(1万1,298台減、25店舗減)、愛知県(1万0,759台減、32店舗減)の5都道府県で前年より1万台以上減少した。