クラウドファンディングと不動産STの類似性と相違点/
不動産STの法規制とストラクチャリングの留意点/
組成事例と流通市場/受益権発行信託スキームのプレーヤーと契約関係
新たな投資商品として注目される「不動産デジタル証券」。
単一または少数の物件を対象に、流動性が確保される不動産STの魅力とは?
不動産を投資対象とする金融商品はJ-REITが代表的ですが、それに加えて近年は「不動産デジタル証券」と呼ばれる投資商品が登場してきました。
先行したのは「不動産クラウドファンディング」で、不動産特定共同事業法ならびに金融商品取引法の改正によって、単一または少数物件を対象にネット上での小口投資が可能となったことから、個人投資家の人気を呼ぶ案件も数多く組成されました。しかし、不動産クラウドファンディングは投資後2~3年は元本を取り戻せないという流動性の低さが課題でした。
そこで新たに登場したのが、ブロックチェーン等のデジタル技術を活用して発行・管理される「不動産セキュリティ・トークン(ST)」で、流動性が向上しているのが大きな特徴です。すでにホテルや商業施設、物流施設、レジデンスなどを投資対象として、いくつかの不動産STが組成されています。特に、J-REITのようなポートフォリオではなく、個別不動産への投資であるため“手触り感のある不動産投資商品”として個人投資家の関心が高まることが期待されています。
しかしながら、不動産STのスキームは複雑で、一般投資家に広く販売をする場合、有価証券届出書の作成も必要であり、組成サイドの理解がいまだ浸透していないのが実情です。
本セミナーでは不動産STに精通する田椽史也弁護士(TMI総合法律事務所)から、不動産STの組成実務の留意点やストラクチャリング、契約関係等の法的チェックポイントをわかりやすく体系的に解説いただきます。投資・運用に携わる不動産関連をはじめ金融・証券関係の皆様のご参加をお勧めいたします。
13:00~17:00 ※15時前後にコーヒーブレイクを挟みます
●セキュリティ・トークンとは何か
●セキュリティ・トークンとデジタルマネー等との違い
●セキュリティ・トークンの国内外の事例
●不動産ST以外のセキュリティ・トークンの事例
●不動産STの金融商品取引法上の位置づけ
●金融商品取引法の開示規制について
・セキュリティ・トークン発行時の開示規制
・セキュリティ・トークン発行後の開示規制
●金融商品取引法の業規制について
●その他不動産STで注意すべき法規制について
・犯罪収益移転防止法、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律など
●不動産STの実例
●他の不動産投資に関するスキームとの相違点
・クラウドファンディングとの類似点と相違点
・REITとの類似点と相違点
●不動産STのニーズと組成する場合の注意点
●受益権発行信託スキームと匿名組合出資持分スキームの検討
●不動産STの流通市場および流動性確保の方法
●受益証券発行信託スキームの概要およびプレーヤー
●受益証券発行信託スキームの契約関係および資金の流れ
●各契約の交渉上のポイントおよび不動産ST特有の規定
●受益権原簿について
●導管性要件について
開催日時 | 2025年2月21日(金) 13:00~17:00 |
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会場 | 東京ガーデンパレス |
参加費 | 55,000円(1名様/消費税および地方消費税を含む) |
TMI総合法律事務所
弁護士
2016年立教大学法学部国際ビジネス法学科卒業。18年3月慶應義塾大学法科大学院修了、同年11月最高裁判所司法研修所に入所。19年12月第一東京弁護士会登録、20年1月よりTMI総合法律事務所勤務。不動産STの多数の案件に発行体カウンセル、レンダー側カウンセル等として関与。ストラクチャリングや契約交渉、開示書類への対応、期中管理等多様な場面におけるアドバイスを行なう。専門分野は不動産・ファイナンス、コーポレートファイナンス、ストラクチャードファイナンス、プロジェクトファイナンス、デリバティブ、銀行・証券、保険・信託・その他金融。
綜合ユニコム株式会社 企画事業部
TEL.03-3563-0099