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RESTAR

REMETIS活用にみる
先見的なソーシング戦略

SPECIAL REPORT

AM会社にとってソーシング業務は、売り情報をいかに速くかつ高精度に収集できるかが成功のカギとなる。RESTARが提供するREMETISはそうしたソーシング業務を強力にサポートするクラウドベースの情報管理・分析プラットフォームである。

3つの機能で
ソーシングを強力に支援

 REMETISは“ すべての不動産・地理情報をひとつに” をコンセプトに掲げ、大きく3つの機能「投資案件・用地情報の統合管理機能」、「不動産・地理情報データベース機能」、「分析・レポーティング機能」を提供する。
 投資案件・用地情報の統合管理機能では、AM会社へ仲介会社などから日々寄せられる情報(pdf ファイルなど)をシステムに取り込むことで半自動的に統合・管理、随意に引き出すことが可能になる。加えて付随資料の添付のほか、「検討中/済」など業務工程管理も含めた一元的な管理が可能になる。
 不動産・地理情報データベース機能では、担当部署内に蓄積された案件情報はもちろんのこと、J-REIT の取引情報や住宅情報サイトの「LIFULLHOME’S」などの価格・賃料情報といった公知の情報、RESTARが独自調査した取引情報なども含めてマップ上でシームレスに閲覧できる。
 分析・レポーティング機能は、先の2つの機能で得られた情報やデータベースを基に行われる。同機能により、投資の意思決定に役立つオリジナルな分析レポートや稟議書づくりのほか、投資委員会用の資料づくりが効率化する。
 ユーザーは元々AM会社やデベロッパーであったが、使い勝手の良さと強力な分析機能が評価され、いまでは仲介会社やゼネコン、金融機関にも導入が進んでいる。
 代表取締役の右納響氏は「不動産業界はペーパレス化、データベースの整備・管理などが遅れており非効率性が大きいと感じていた。社内に埋もれている情報を上手に管理・運用、また共有することで、日々のソーシングや案件精査に役立ててほしい」と話す。

セキュリティに加え
カスタマイズ機能も強化

 2019年のサービス提供開始から約5年、REMETISはセキュリティ機能やカ
スタマイズ機能に一層の磨きをかけている。
 まずセキュリティ機能については、親会社/子会社間、部門別、担当者別などにアクセス権限を細かく設定できるようにした。膨大な案件・取引情報を一元管理できることはREMETISの大きな強みであるが、例えば一つのAM会社であっても上場/私募REIT、セパレートアカウントなど異なる資金を運用しているケースがある。「情報・機能・階層ごとにアクセス権限を設けることで、ファイヤーウォールを強化。情報共有のメリットを享受するとともに、利益相反を指摘されるリスクを減らせる」(右納氏)。
 カスタマイズ機能の強化については、投資案件・用地情報の統合管理機能において、ユーザーの資料フォーマットに合わせて情報を自動出力できるようにした。これにより上場REITの取引や一般競争入札などの公開情報、取引先からの情報、部門内の各担当者が抱えている情報を効率的に集約・整理でき、複数ある案件・用地候補の比較検討が容易になる。また、集約・整理された情報に加えて、取得ニーズ情報を登録することで、ニーズに合致する物件情報をリストアップする機能を付加。「システムを使い込むことで、他社の一歩先を行く管理・運営、取得・売却業務を展開できる」(右納氏)。
 また他社システムとの連携機能を大幅に向上。ユーザーがREMETIS導入以前に使っていたシステムから案件・取引情報を簡単に移行できるほか、REMETIS側からこれら他社システムへ情報を移し連携することも可能となっている。このほか年内にはREMETISの英語版の提供も予定している。

ネットワーク構築を目的に
ユーザー限定のオフラインイベントも

 RESTAR はREMETIS利用者の増加・多様化に伴い、ユーザー同士のネットワーク構築を目的とした限定制のオフラインイベントを開催している。

 イベントは2023年からほぼ隔月で開催。一回で20~30名が参加している。ネットワークづくりを目的としていることから、投資家とAM会社、デベロッパーとゼネコンなど毎回参加者層にテーマ性をもたせることでマッチングの妙をつくりだしている。参加者の満足度は高く、REMETISの利用が有料であるため、参加者が一定程度スクリーニングされていることが要因として挙げられる。「不動産は巨大な人脈ビジネス。どれだけオンラインによる効率化が進んだとしても属人的なつながりの重要性がなくなることはない。大手同士、大手/中小、セルサイドとバイサイドなどさまざまな切り口でマッチングの機会を生み出し、ソーシングやディールの機会創出につなげたい」(右納氏)。

ネットワーク構築を目的とした限定オフラインイベントの様子

 このほかユーザーや参加者から依頼があれば、ピンポイントで紹介・引き合わせも行う。海外投資家と日本の事業者とのマッチングや、ファンドレイズのサポートなどを提供したい考え。将来的にはオンラインでのコミュニティプラットフォームの構築も検討している。
「REMETISで情報管理・分析業務プロセスの効率化を進めるのはもちろん、REMETISを通してビジネスに発展するコミュニティを拡大していきたい」と右納氏は話している。


右納 響氏
RESTAR 代表取締役CEO
公認会計士試験合格後、PwCにてM&Aアドバイザリー・プロジェクトファイナンスの支援業務等に従事。その後、アンジェロ・ゴードンにて、不動産投資業務に従事。 一橋大学経済学部卒

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