[特集]葬祭事業者による火葬場指定管理
全国の火葬場が導入する指定管理者制度は、230事業主体( 全国の事業主体数1,074に対して21.4%)、313施設(全国の火葬場数1,424に対して22.0%)に及ぶ。
受託事業者の業種内訳は、① 火葬炉メーカー(30.9%)、②葬祭事業者系(21.8%)、③ビルメンテナンス系( 1 5 . 6%)の順となっており、葬祭事業者は67の火葬場で指定管理者となっている。
葬祭事業者の遺族・会葬者への対応には、本業の葬祭業で培った十分な経験と知見がある。さらに地域の葬送習慣も熟知していることから、火葬場の指定管理者としては適任といえる。
地方公共団体、広域組合などが指定管理者に委ねる理由の1つに「人手不足」があげられるが、急速に人口減少が進むなか、今後も地域の葬祭事業者が指定管理者になるケースがふえるものと思われる。葬祭事業者による火葬場運営の実際を探る。
[寄稿]
火葬場の指定管理者として葬祭事業者に期待するもの
森山雄嗣氏 特定非営利活動法人日本環境斎苑協会 主任研究員
[資料]
全国の火葬場における指定管理者制度導入状況
[ケーススタディ]
信州さがみ典礼/大星斎場・依田窪斎場[長野県上田市]
――地元互助会が2施設を運営
葬儀と火葬の両面で地域を支える
石巻市斎場管理グループ/石巻市石巻斎場・雄勝斎場・牡鹿斎場[宮城県石巻市]
――3.11で“火葬の重み”を痛感し受託
大手葬儀社の強みを活かし効率運営
法美社/福井市聖苑[福井県福井市]
――本業3部門のノウハウを活かし
17年間管理・運営を継続受託
一善/高山市営火葬場・久々野火葬場・荘川火葬場[岐阜県高山市]
――地元事業者として18年間にわたって
3火葬場を指定管理
協同サービス/十和田地域広域斎苑[青森県十和田市]
――JA系のスケールメリット活かし
4期目の指定管理
鈴木悦也氏 パルモグループ イズモ 代表取締役
塩田法事センター[長野県上田市]信州さがみ典礼
――未出店地へ初進出
新たな拠点となる市内6号店
西日本典礼 INORIA水城ホール[福岡県太宰府市]ラック
――近隣3会館との相乗効果を狙う
シェアアップ拠点
ハラダ製茶 会長 原田康 お別れの会[ホテルアソシア静岡]
――国内屈指の日本茶メーカー重鎮
自社農園を再現した祭壇で追悼
青木賢児さんを偲ぶ会[宮崎観光ホテル]
――国際音楽祭の創設に心血注いだ
故人を“献奏”で偲ぶ
Vol.28 宮城県葬祭業協同組合
秋野圭崇氏[セレモ二― 代表取締役社長]
×
白石和也氏[LDT 代表取締役]
――業界外出身の視点で社内改革を推進
「スマート葬儀」の導入でさらなる好循環
日本列島マップグラフ-65歳以上の単独世帯
訃報・お別れ会情報(2023年11月21日~12月20日)
全国市区町村別の会館充足度指標(本誌算出)
part9「九州・沖縄」編
仙台・清月記、「ぶつだんギャラリー 太白清月記」を刷新
▶特定サービス産業動態統計調査/葬祭業(Funeral Services)
2023年の売上高、取扱件数、事業所数、従業者数の推移
▶全国新設会館一覧、2023年12月~24年1月開業分(編集部調べ)
▶きずなホールディングス、千葉県・北海道に同日オープン
▶JA福島さくら協同サービス、郡山市4店目の会館開設
▶名古屋ティア、三重県・富山県に相次いで出店
▶さいたま・博愛社、市内の未出店エリアに進出
▶髙橋由樹氏、「野立て看板」をテーマに著作刊行
▶一条真也氏、鎌田東二氏、共著『古事記と冠婚葬祭』を刊行
■持論・葬論 「生きたお寺」への羅針盤(4)
■100人いれば100通りの葬儀 ヒトモノガタリ(4)
■切り絵で見るお葬式のイマ・ムカシ(16)
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