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【注目システムレポート】hacomono

フィットネスクラブ休館日を活用するサウナプランに「hacomono」導入
簡単予約で利用を促進し稼動率をアップ

3000施設が採用するオンラインシステム

2013年設立の㈱hacomonoは、ウェルネス施設向けの会員管理・予約・決済・POSシステム「hacomono」を開発・販売している。以来、フィットネスクラブ、パーソナルジム、ゴルフ関連施設、各種運動スクール、温浴施設やサウナ、エステサロン、公共運動施設など約3000施設に導入されている。

クラウドベースのサービスである「hacomono」は、従来、書類や対面で行なわれてきた入会や予約などの手続きをオンライン化、キャッシュレス化することで、施設運営の効率化、無人化、顧客の利便性向上とともに、利用データの一元管理を実現。さらに22年には、フロントからバックオフィスまで、すべての業務がオンラインで完結するオールインワンシステムへと進化もさせている。

同社では、22年にはフィットネス参加率の向上を目指す「PROJECT3%→10%」にも取り組んだ。長く参加率約3%の壁が立ちはだかる日本のフィットネス市場だが、各施設がその3%のなかで顧客を奪い合うのではなく、未参加の97%が通いたくなるよう業界全体で取り組み、参加母数を10%まで引き上げようというプロジェクトだ。

その一環として、フィットネス業界出身者や有識者によるワークショップ、ディスカッションなどのイベントをこれまでに企画・開催しており、今後も継続する計画。他業界も巻き込みながら、大きなムーブメントに成長させたいと考えている。

空いた時間に容易に検索・予約高稼動の運営をサポート

このhacomonoの力を活用するのが、㈱東急スポーツオアシスの「RAFEEL(ラフィール)恵比寿24Plus」(以下、RAFEEL恵比寿)が展開するサウナプラン「Monday Sauna Spa」である。

東急スポーツオアシスは、フィットネスクラブを32 店舗運営。うち20店舗は24時間営業(23時〜7時は無人営業)の「24Plus」で、フィットネスクラブ全体の延べ会員数は約6000人にのぼる。そのなかで29店舗がサウナを付設しており、フィットネス会員におけるサウナ利用率は非常に高い。

RAFEEL恵比寿は、同社のフィットネスクラブ「オアシス」の上位ブランドとして08年にオープン。JR「恵比寿」駅から徒歩30秒という好立地に位置し、ジム、スタジオ、スパ・サウナ、コワーキングエリアに加え、女性専用エリア「SPA COCOON」も設けているのが特徴だ。SPA COCOONには、フィンランドサウナ、ナノスチームサウナ、水風呂やジェットバス、リラクゼーションスペースに加え、都内最大級の炭酸泉、ホットヨガスタジオが備えられている。

RAFEEL恵比寿の料金設定には、39歳以下限定プラン(1万7600円、月額、税込、以下同)、女性プラン(1万2100円〜)、男性プラン(9900円〜)、シェイプナビプラン(ビジター、4万4000円〜)のほか、無人の時間帯の利用やレンタル品などのオプションがある。

月間利用者数は約1万2000人で、男女比は5対5。40〜50歳以上の層と、39歳以下限定プランを利用した30歳代がコアとなっている。
こうしたなか同施設ではクラブ休館日のサウナ施設の活用を発案、「MondaySaunaSpa」(毎週月曜日の15時30分〜23時のみ営業)として21年11月より運営を開始した。その料金設定は、サウナ・スパ利用90分(個人2200円、貸切2万2000円、税込、以下同)、同120分(個人2750円)、サウナ・スパ利用90分+ワーキングスペース利用180分(個人3850円、貸切3万8500円)だ。また昨年7月には、サウナのサブスク「サウナタイムパス」向けのコース(個人1650円)も新設している。

プラン開始当初は、予約は電話で受け付けていた。フィットネス会員向けには、すでに同社独自の予約システム「オアシスリザーブ」を運用しているが、「MondaySaunaSpa」はコース設定などがまったく異なるため共用できなかったからだ。

そうしたなか、予約から決済までオンラインでの完結を図るため導入したのが「hacomono」だった。電話予約の頃は大々的な販促を実施しなかったこともあり、利用が思うように伸びなかったが、「hacomono」に切り替えてからはS N S での広がりもあって軌道に。利用者は20〜30歳代を中心に、男性が約7割。個人の90分コースが約8割と大半を占め、仕事帰りと思われる18時以降の利用が多い。いつでも予約できる仕組みであるにもかかわらず、圧倒的に当日予約が多いのも特徴だ。

同施設マネージャーの大城宏章氏は「お客様にお話をうかがうと、検索サイトで見つけたという方が多いですね。職場が恵比寿周辺の方や、仕事でたまたま恵比寿を訪れて時間ができたなど、空き時間に気軽にサウナをご利用いただいているようです。そうしたときに『hacomono』で簡単かつ当日でも予約できるようになったのが好調の背景にあると思います」と話す。

このようにスタッフが利用者との会話などに時間を向けられるようになったのも、「hacomono」によって予約から決済、入退室まで自動化でき、スタッフの業務量が削減できたため。利用者にとっての操作性にも優れ、予約方法などに関する問合せも皆無という。また「『hacomono』の担当者の方は相談しやすく、アドバイスはもちろん、レスポンスよく対応してくださるのでとてもありがたい」と大城氏。イベン、トやキャンペーン、新たなコース設定などもスムーズに対応できるという。

リピート率は、昨年の2割から現在は3〜4割にアップ。グループによる貸切利用も、サウナ仲間、仕事仲間など徐々に拡大しており、今後は、女性の利用者をふやしていきたい考えだ。「フィットネスの方ではロウリュが女性に非常に人気が高いです。若い層のサウナ人気が高まっているので、Monday Sauna Spaの利用拡大も期待できると考えています」と大城氏。

hacomonoは各種設定変更に加えPOS機能も有していることから、ドリンクやハットなどの物販にも対応できるなど、施設ニーズに合わせて柔軟に対応できるのも魅力である。立地の良さ、充実した設備、そして快適なシステムで、同施設の「Monday Sauna Spa」の取組みはさらなる広がりを見せそうだ。

問合せ

㈱hacomono
東京都渋谷区神宮前2-34-17
住友不動産ビル5 階

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