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JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYA|大藤不動産

リゾート高級賃貸に着目
セカンドハウス需要総取り

CASESTUDY

富裕層や企業経営者の
隠れ家としての物件

「JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYA」(神奈川県横須賀市)は、高級賃貸住宅「JOYLUXE(ジョイリュクス)」シリーズの第1弾で、2024年8月に竣工した。最上階で一番広い特別住戸には、月90万円にもおよぶ賃料を設定している。
 開発したのは不動産デベロッパーの大藤不動産。同社は1972年に設立。横浜や湘南、世田谷、目黒などで「JOYCOURT(ジョイコート)」ブランドの富裕層向け戸建住宅の開発・分譲を本業に、マンションのリノベ再販、収益不動産の開発・販売などを展開している。

 

 JOYLUXEシリーズの立ち上げは、2022年に横須賀市秋谷でオーシャンビューを期待できる開発用地を取得したことがきっかけ。秋谷は相模湾沿いに位置し江の島や富士山を望む景勝地で、都心から車で約1時間のアクセスということで多くの著名人が自宅や別荘を所有するなど、葉山や佐島と並ぶリゾート地として知られる。
「秋谷にはこれまで高級賃貸住宅が存在しなかった。富裕層や企業経営者が休日を過ごすためのセカンドハウス、いわば隠れ家としてのニーズを見込んで開発に踏み切った」と、常務取締役の正木秀明氏は話す。

JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYA

かながわの景勝50選に選ばれた立石海岸そばに立地する

設計には有名建築家を起用
バルコニーとキッチンにこだわり

 JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYAは、1LDK~3LDK(専有面積60.60~153.76㎡)、14タイプの間取りで27戸を設ける。開発に際しては、富裕層向け賃貸住宅の管理・運営で実績のあるケン・コーポレーションがアドバイザーおよびリーシング、PMを務め、同社提案のもと、設計を国立国会図書館関西館などで知られる陶器二三雄氏に依頼した。

 

 建物の特徴をみると、外壁から2.5m張り出した大型かつガラス張りの開放感を演出するバルコニーがある。各住戸への採光を遮らないよう、バルコニーはあえて互い違いに配置した。また最上階(5階)の特別住戸には専用のルーフバルコニーを設置している。

 

 居室内はオーシャンビューを念頭にできる限り開口部を広く確保。さらに大型の対面型キッチンを全住戸に設置した。また共用設備については、ドッグランや足洗いスペース、EV向け充電器を設けている。
「アクティブにマリンスポーツを楽しむ拠点というより、ゆっくりとくつろぐ場所という使われ方をイメージしている。秋谷では新鮮な海産物や鎌倉・三浦野菜が手に入りやすいことから、食も楽しんでもらえるようキッチンを中心にリビング空間をデザインした」(正木氏)。

「JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYA」キッチン

キッチンは白を基調としたシンプルながら高級感のある空間デザイン

「JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYA」ルーフバルコニー

最上階入居者専用のルーフバルコニー

市場の開拓者として強気の賃料設定
抜群の立地であれば次なる開発も

「JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYA」居室

居室の大きな掃き出し窓からバルコニーに接続する

 JOYLUXE THE RESIDENCE AKIYAの賃料設定は月23万5,000~90万円の水準だ。
「とくに海が望める上層階の高価格帯住戸は、富裕層向け物件だというメッセージ性を込めて値付けを行った。周辺に高級賃貸市場が存在しないからこそ、こうしたチャレンジをする意義があるはず」
と正木氏は考え方を明らかにする。

 

 2025年1月時点の稼働率は50%弱で、春先までに満室稼働を目指す考え。ここまでは眺望のよい上層階の住戸から埋まっていく傾向にあるという。目下の課題は海が望めない比較的割安な低層階のリーシングで、今後はケン・コーポレーションを窓口としつつ、さまざまな仲介会社のネットワークを活用していく。
 本物件の総事業費は約15億円。満室稼働時のネット利回りは7.5%を見込む。大藤不動産は本物件を長期的に保有していく方針。

 同社はJOYLUXEシリーズについて件数を追求しないものの、唯一無二性のある立地を確保できれば第2弾以降の開発をすぐにでも検討したいとする。具体的には箱根や熱海、葉山、大磯など都心から1時間圏内のリゾート地、あるいは都心部を想定する。ただし都心部は高級賃貸住宅市場に参入するデベロッパーが増加しているため、リゾート地の方が検討しやすいとの見方を示す。
「富裕層向けというターゲット設定を除き、同じような建物はつくらない方針。場合によっては、2~3棟の戸建が立ち並ぶ高額帯物件の企画があってもよい」と正木氏は話している。

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