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月刊シニアビジネスマーケット 2013年12月号 |
定価:本体3,400円+税 |
[特集]
介護ロボ、起動!
──新たなケアの扉を開くか?
介護を支援するロボットのイメージはさまざまだが、経済産業省では、「移乗介助」「移動支援」「排泄支援」「認知症の見守り」などの分野でロボット技術の活用を重点的に進めようとしている。
しかしながら、これまでは関連技術を有する企業がそれらを活かしながら介護ロボットの開発に取り組んできたものの、量産化・製品化はままならず、普及拡大には至っていないのが実状だ。
その理由として、国の「安全基準」が定められていないため、メーカーにとって量産化にはリスクが伴うこと。また従来は、産業用ロボット技術を介護用へ転用するケースが多かったことから、介護現場のニーズと乖離した製品が中心だったとする声もある。介護現場側も、人の手による介護こそが至高でありスタンダードとする概念が一般的で、介護にロボット技術を使用することへの拒否反応が根強いという側面も指摘されてきた。
そうしたなかで、ここにきて経済産業省と厚生労働省が開発・導入促進の分野で共同歩調をとる動きをみせるとともに、安全基準も2013年度中には策定され、また15年度の制度改正で介護保険による補助が受けやすくなる見通しとなってきたこと、さらにメーカー側、介護側が連携してシーズとニーズのマッチングに向けて共同開発を行なう動きや場も整備されるなど、状況は変化の兆しをみせつつある。
本特集では、こうした介護ロボットをめぐる動きを探るため、行政、開発メーカー、介護事業者のそれぞれに取組みの内容について取材を行なった。
拡大する要介護高齢者人口に対し、介護人材の圧倒的な不足が叫ばれるなか、こうした技術を活用することで「新しい介護の形」が見えてくるのか、またブレイクスルーのためにクリアすべき課題はどこにあるのか――介護ロボットの可能性について考える。
[提言]
■課題解決に向けた介護ロボット産業の創出がこの国に新たな活路を拓く
――「HAL」の現状と介護ロボット普及の条件
筑波大学大学院 システム情報工学研究科 教授
サイバニクス研究センター センター長 /CYBERDYNE CEO
山海嘉之氏
[インタビュー]
■現場ニーズを捉えたロボット介護機器開発で海外含めた市場創造を
経済産業省 製造産業局 産業機械課 課長補佐(技術担当)
北島明文氏
■「自立支援」と「介護負担軽減」の両輪で普及・啓発に取組む
厚生労働省 老健局振興課 福祉用具・住宅改修指導官/介護支援専門官
宮永敬市氏
[行政・団体レポート]
■特区指定を契機に介護ロボットの効果の検証を図る
神奈川県の取組み
[サプライヤーレポート]
■ベッドが車いすにもなるロボティックベッドを開発
行政のリーダーシップで介護ロボットを受容する社会へ
パナソニック
■移乗、排泄処理を担うロボット量産へ
業界の底上げに向けた体制づくりへ
マッスル
■市場環境の変化受け、コア技術を活用し
ベッド周りの見守りシステムを開発
NKワークス
■高齢者の尊厳と自立支援をサポートする
移動可能な水洗トイレを開発
TOTO
■超高齢社会の課題解決に向け
ロボット技術の普及拡大を推進
大和ハウス工業
[事業者の取組み]
■現場ニーズを踏まえた製品づくりに向け
メーカーとの共同開発の拠点も開設
オリックス・リビング
■デイサービスで国立長寿医療研究センターと
歩行支援ロボットの共同研究
ツクイ
■現場の声を活かしたハイブリッド開発へ、
「介護ロボット事業開発研究会」を設立
セントケア・ホールディング
[資料]
■一般にも認知進む介護ロボット
選ぶ基準は簡単操作・安全性・経済性
内閣府大臣官房政府広報室「介護ロボットに関する特別世論調査」
■経済産業省/厚生労働省
ロボット介護機器開発・導入促進事業(開発補助事業)
採択事業者アンケート
[CLOSE UP]
■グレイプスふじみ野(埼玉県ふじみ野市)
浅草に続く東京建物のサ高住「グレイプス」第2弾
埼玉県に開設
■ゆうあいの街(岩手県盛岡市)
グループ内の病院、住宅型有料老人ホームと連携
地域包括ケアの実現目指すサ高住・特定施設の複合開発
[今月の話題]
■長谷工コーポレーション、生活科学の全株式取得、
高齢者住宅事業拡大へ布石
――豊富な資金力をバックに「新たなステージ」へ打って出る
長谷工グループの挑戦
■パナソニックのスマートタウン構想に
学研ココファン、長岡福祉協会が参画
――介護・医療・子育て支援・教育サービスのシームレスな提供を目指す
[連載]
■建設費のコストパフォーマンスを考える(2)
高齢者施設・住宅の建設費最適化ノウハウ
■高齢者施設の環境を進化させる
デザインの時代へ(最終回)
■英国におけるシニアケアの現況と課題(4)
■高齢者施設・病院等の不動産評価(4)
不動産鑑定士からみたヘルスケアアセット
■介護事業のリスクマネジメント
こうすれば成功する事故防止の秘訣
ハリキリ施設長の事故防止奮戦記(10)
■高齢者ビジネス
知っておきたい法律基礎講座(最終回)
[DATA FILE]
■都道府県別有料老人ホーム総施設数ランキング
■主要有料老人ホーム事業者総施設数・居室数ランキング
■都道府県別・サ高住総件数・総戸数、特定施設登録件数
■都道府県別[介護保険3施設]受給者数一覧
[News Navi]
◎トヨタホームとトヨタすまいるライフ、豊田市にサ高住第1弾
◎学生マンションのジェイ・エス・ビー、サ高住開発を加速
◎ヒューリック、JR三鷹駅近くに介護付有料老人ホームを開発
◎ハートフルケアの住宅型有料老人ホームが川崎市宮前区にオープン
◎ウエルシアグループの寺島薬局、有料老人ホーム事業に参入
◎やさしい手、2棟めの単独型ショートステイ、東京・板橋に開設へ
◎ゆうあいHD、横須賀市に大規模デイサービス「縁じょい横須賀」開設
◎セントケアHD、一部医療サービス可能な複合型施設を和歌山に開設
◎ジェイコムHD、有老ホーム事業のサンライズグループを10億円で取得
◎HCM、大阪の介護事業者3社を子会社化、在宅・施設サービス体制を強化
◎三井住友銀行、ヘルスケアREIT立ち上げに向けた資産保有会社を設立
◎伊豆箱根鉄道、静岡最大級のショートステイ、
デイの複合施設開発で介護事業参入
◎西松建設、高齢者住宅事業に参入。世田谷の社宅跡地で住宅型有老開発
◎プラスPM、マレーシアに現地法人を設立
[Monthly Watch]
◎厚労省、平成23年度国民医療費概況を公表
38兆5,850億円、1人当たり30万1,900円 |
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