特集
AM会社と不動産ファンドの投資戦略
――不動産価格高騰のなかAM会社20社の投資戦略を聞く
――着々とインフラ整備が進む日本の不動産投資マーケット。海外のリスクマネーが主流を占めた黎明期を経て、昨今では、年金資金をはじめとした国内マネーの運用委託を受けるAM会社も出てきた。ファンドの立上げも相次ぐが、資金はあるものの物件価格の高騰で取得に難渋しているケースも多い。投資妙味が薄れてきたとの指摘もあるが、各社の投資戦略はどのように変化しているか、探ってみた。
AM会社と不動産ファンドの投資戦略
●アセット・マネジャーズ
運用ファンドは10本・350億円、3年で運用資産残高1,000億円が目標
●アトリウム
オフィスから居住系物件へシフト、資産規模100億円の資産保有会社も設立
●アール・エー・アセット・マネジメント
PM機能を内包する不動産投資顧問会社、個人富裕層をはじめ日本の投資家を開拓
●生駒シービー・リチャードエリス
運用資産は10棟・200億円強、オフィスのほか商業・住居へも触手
●インシュアードキャピタル
居住系をメインに短期転売を行う。今後1、2年で運用資産規模200億円を目指す
●カナル投信
運用ファンドは最高で46%の高配当を実現、2004年中に300億円規模でREIT上場を図る
●キャピタルアドバイザーズ
香港に拠点を置くユニ・アジアが母体、華僑マネーに強い支持基盤
●クリード
バルク買いがメインでアセットタイプ多様化、投資残高は2002年3月末比で1.5倍に拡大
●ケネディ・ウィルソン・ジャパン
運用資産残高は1,200億円に拡大、大阪営業所を開設し52棟のバルク案件に関与
●スターツ
住居物件に特化、資産総額は37億円。60億円規模でジャスダックへREIT上場か
●セキュアード・キャピタル・ジャパン
運用資産残高は1,400億円、運用体制強化で3年後に残高4,000億円を目指す
●ダヴィンチ・アドバイザーズ
運用資産残高は39物件・830億円、供給増加が進む住居物件取得には消極的
●パシフィックマネジメント
住居・オフィスをはじめアセットタイプを多様化、全体で運用資産残高2,000億円を目指す
●ヒューネット
第1号ファンドを2物件・20億円で運用開始、資産規模200億円で年率10%超を想定
●プロスペクト
資産規模は1年で約4倍の140億円に。2005年に500億円規模でREIT上場を狙う
●ラサールインベストメント
アジア全体で1,600億円の資金を運用、不動産価格の高騰で運用資金は韓国へ
●ランドマークインベストメント
運用資産は賃貸マンション2棟・20億円、J-REIT準備子会社は休眠へ
●リサ・パートナーズ
不良債権を主軸に不動産へアプローチ、運用資産残高は不動産60億・不良債権300億円
特別企画
転換期に入ったビルメンテナンス企業の経営実態
ビルメン業界の現状と新たな事業構築の方向性
不況のなか業者数は着実に増加/ビルメンからの脱皮を急ぐ大手業者/他
ビルネット 海野勝至
ビルメンテナンス・他の建物サービス企業売上ランキング50
不動産管理業企業売上ランキング50
不動産管理業企業申告所得ランキング100
FLASH
ダヴィンチをメインクライアントとする新興PM会社が
顧客層多様化を模索
ユーネックス
FOCUS
東京東側エリア最大級の再開発プロジェクト
みすほコーポレート銀行/東京建物
J-REIT評価
日本プライムリアルティ投資法人の中間評価
REITアナリスト 山崎成人
寄稿
不動産投資判断におけるDCF分析の課題
静岡不動産 鈴木雅文
ニュース&トピックス
埼玉りそなと三洋パシフィック、企業再生ファンド設立/住宅金融公庫、証券化支援事業を開始/長谷工コーポレーション、定期借地を活用して寺院を建替え/大京グループ3社、共同マンション事業第1弾を発売開始/不動産特化型のプライベートバンクが始動/都市再生を進めるIDEEのR-project、独立・分社化/藤沢プロパン瓦斯、不動産証券化ビジネスの新会社設立/東急コミュニティー、丸栄よりビル管理を一括受託/住信基礎研究所、一般投資家向け助言開始/ガイアミューズ、不動産ライセンス専門学校/都市未来総研、不動産売買実態調査を発表/他
連載
――不動産から金融の領域にまたがり活躍する執筆陣が、毎回、注目すべきトピックを紹介
●井出保夫の不動産金融レポート
日本の証券化市場の最新トレンド―主役の座は知的財産権へ
●J-REIT MONTHLY DATA
J-REIT上場6銘柄、2003年6月主要動向
●みずほ証券不動産リポートサマリー
プレミア投資法人・第1期決算(速報)
●ホテルマネジメントと投資価値創出
横浜のホテル事業経営分析(2)
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