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平成24年度介護報酬改定が発表され、大きな論議を呼んでいる。
介護サービスごとの事業性はどのように変わるのか? そして今後有望な介護サービスは何か?
制度創設から携わってきた重鎮研究者が介護保険ビジネスの近未来を展望する。

社会保障審議会 介護給付費分科会 委員 池田省三先生 が語る!
[報酬改定]と介護保険ビジネス

平成24年度改定で介護保険ビジネスはどう変わるのか?

ごあんない
 介護保険ビジネスに携わる事業者にとって最も関心の高い介護報酬改定が今年1月に公表され、4月から実施されます。全体としての報酬改定率は+1.2%(在宅分+1.0%、施設分+0.2%)のプラス改定ですが、介護職員処遇改善交付金(職員1人当たり1万5,000円)が打ち切られた分を介護報酬に組み入れられることから、実質的な介護サービスに対する報酬基準は−0.8%のマイナス改定と言えます。特に今回の改定では「定期巡回・随時対応訪問サービス」が創設され、他の在宅サービスや地域密着型サービスとの関係、さらに今最も注目される「サービス付き高齢者向け住宅」への対応がどうなるか等、公表された資料だけで理解するのは非常に困難な状況と言ってもよいでしょう。
 そこで本セミナーでは、介護保険制度の創設から携わり、制度運営分析では屈指の重鎮研究者である池田省三先生をお招きし、介護保険ビジネスの現状と課題ならびに平成24年度介護報酬改定の重要事項とポイント、さらに個別介護サービスの事業性や今後の介護保険ビジネスの行方など、全般的な視点からわかりやすく解説していただきます。介護事業者の方々はもとより介護保険ビジネスに関心をお持ちの皆様のご参加を強くお勧めいたします。

セミナープログラム&タイムスケジュール

13:15〜16:45(15時前後に15分間のコーヒーブレイクのほか、随時休憩を挟みます)

T. 介護保険の現実
 ● 介護保障サービスの国際比較
 ● 介護保険10年の軌跡

  要介護認定者は522万人、サービス利用者は430万人、要支援のサービス利用は低い/
  給付年額は8兆円、保険料は5,000円台へ/通所介護・特定施設は急増、地域密着型
  サービスは徐々に拡大、施設利用は抑制へ
 ● 介護保険の地域格差
  高齢者元気度の地域格差/給付と保険料の格差、介護サービス整備の格差/
  施設と病院の偏在/在宅・施設サービス整備の不均衡

U.介護保険ビジネスの課題
 ● 介護事業と2つの市場

  準市場としての介護保険給付/自由市場としての有料サービス(混合介護)/行政委託事業/
  さらにアジア市場(システムと福祉用具)
 ● 介護事業のアキレス腱
  零細企業の乱立/プロフェッショナリズムとアマチュアリズムの混合/省力化意識の欠如/
  介護報酬依存体質/社会福祉法人とのイコールフィッティング問題
 ● 介護保険サービスの現状の課題
  軽度偏重・中重度要介護高齢者向け在宅サービスの遅れ、在宅生活を支えられない訪問/
  ケアマネジメントの空洞化/介護予防・重度化防止サービスの開発/給付の見直しによる
  介護保険財政の長期的安定化

V.平成24年度介護報酬改定から見えるもの
 ● 介護報酬改定の社会的・政治的背景
 ● 介護事業の収支
 ● 平成24年度介護報酬改定における基本的な考え方

  地域包括ケアシステムの基盤強化/医療と介護の役割分担・連携強化(看取りへの対応強化)/
  認知症にふさわしいサービスの提供/介護職員の処遇改善/7区分の地域割り
 ● 介護報酬改定の主要事項
  <在宅系サービス>

   「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の創設/小規模多機能型居宅介護に訪問看護を
    組み合わせた「複合型サービス」の創設/訪問介護に20分未満の身体介護を創設/
    訪問介護の生活援助を45分単位に/通所介護の個別機能訓練を強化/等
  <居宅系サービス>
   特別養護老人ホームのユニット化・重度化対応を推進/特定施設の看取り機能や
   ショートステイ機能を強化/等

W.報酬改定で介護サービスの事業性はどう変わるのか?
 ● 「介護職員の処遇改善」における問題点
 ● 訪問介護
 ● 通所介護・通所リハ
 ● 定期巡回・随時対応訪問サービス
 ● 看護系サービスと複合型サービス
 ● グループホーム
 ● 小規模多機能型居宅介護
 ● 特別養護老人ホーム
 ● 老人保健施設
 ● 特定施設(介護付き有料老人ホーム)


X.介護保険ビジネスの未来を考える――向こう10年の変化
 ● 「団塊の要介護世代」の登場と大都市部の超高齢化

  2025年に向けて要介護世代=後期高齢者が急増/認知症高齢者の増加/
  高齢人口急増の大都市部に施設は未整備/高齢者のみ世帯は1,900万世帯へ/
  団塊世代の介護には2〜3倍のコストがかかる
 ● 介護事業は巨大な成長産業 2025年には20兆円産業へ?
  介護サービス事業への産業政策が必要
 ● 開発すべき2大サービスとは
  「居住サービス+外付け在宅サービス」(新たな高齢者住居政策「サービス付き
  高齢者向け住宅」と巡回サービス)/認知症ケアサービス(認知症ケアの構造的把握と
  システム化)

開催日時 2012年3月19日(月) 13:15〜16:45

会場 銀座ラフィナート
東京都中央区銀座1-26-1 TEL 03-3564-0888
※詳しい会場案内図は参加証にてお知らせいたします。

参加費 37,800円(1名様につき)
 (消費税および地方消費税 1,800円含む)
●同一申込書にて2名以上参加の場合は
35,700円(1名様につき)
 (消費税および地方消費税 1,700円含む)
※テキスト・コーヒー代を含む。
お問合せ・お申し込み先
綜合ユニコム株式会社 企画事業部 
〒104-0061 東京都中央区銀座2-8-15 共同ビル TEL.03-3563-0099

講師プロフィール

池田 省三(いけだ しょうぞう)
地域ケア政策ネットワーク(C2P) 研究主幹
社会保障審議会 介護給付費分科会 委員
1946年岐阜市生まれ。中央大学法学部卒業。自治労中央本部で社会保障を担当の後、87年に地方自治総合研究所へ出向し、事務局長、政策研究部長を務める。99年に龍谷大学社会学部助教授、2000年より同教授。11年8月末退職。主な著書に『介護保険論――福祉の解体と再生』(中央法規)、『介護保険法』(法律文化社・共著)、『介護保険のマネジメント』(医学書院)、『世界の介護事情』(中央法規)、『分権の光 集権の影』(日本評論社)がある。地域ケア政策ネットワーク(C2P)研究主幹のほか、社会保障審議会介護給付費分科会委員、介護の社会化を進める1万人市民委員会2010政策委員などを務める。
1995年より介護保険制度を継続的にウォッチングしており、介護保険に関する資料・文献・書籍を集積した本格的なライブラリー「池田ライブラリー」が発足する予定。

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