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“消費者保護”の観点に立った法的対応が急務!
有料老人ホームの「入居一時金」の取扱いはどうなるのか!

高齢者住まい法改正や最新判例等を踏まえて、入居一時金を法務・会計・税務面から整理。
入居一時金の設定から、長期的視点に立った事業計画策定・見直しのポイントまでを解説!

有料老人ホームの「入居一時金」を巡る法的対応と設定手法研究

<サービス付き高齢者向け住宅における契約に関する研究会 / KPMGヘルスケアジャパン>

ごあんない
 近年、全国の消費生活センターに寄せられる「有料老人ホーム」に関する相談件数は増加の一途を辿っており、その約8割が契約(解約)に関する内容で、そのなかでも退去時や解約時における「入居一時金など前払金の返金や清算」に係るトラブルが目立っています。このような状況下、入居一時金の返還や償却を巡って裁判や各種団体(消費者救済委員会、適格消費者団体、日本弁護士連合会)からの意見書や申し入れ等がなされているほか、今年4月28日には『改正高齢者住まい法(高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部を改正する法律)』が公布されるなど、今後はこれまで以上に“消費者保護”の観点に立った法的対応の構築が急務となっています。
 本セミナーは、第I講座では、有料老人ホーム事業が高齢者住まい法の改正によってどのような影響を受けるのかを入居一時金を中心に整理・解説をした上で、入居一時金の償却・返還・契約解約などに纏わる現行法や判例を踏まえた今後の入居一時金のあり方について明示いたします。さらに第II講座では、入居一時金に関する会計・税務面での留意点や、設定の考え方について具体的に解説をした上で、長期的な視点に立った事業計画策定・見直しのためのポイントについて解説いたします。

セミナープログラム&タイムスケジュール

13:00〜14:50
I. 有料老人ホームの「入居一時金」を巡る法的実務
 1. 高齢者住まい法の改正が有料老人ホーム事業に与える影響

   ○入居一時金への法的影響を中心にポイント解説
 2. 入居一時金の現状
   ○内閣府消費者委員会調査、国民生活センター調査
 3. 入居一時金を巡る法令等と論点
   ○「老人福祉法改正」
   ○「有料老人ホームの設置運営標準指導指針について」
    「厚生労働大臣が定める有料老人ホームの設置者等が講ずべき措置」
    ・利用料等についての指導
     (家賃相当額/介護費用[介護保険対象外費用]/食費、管理費等)
    ・契約内容等についての指導
     (手続/契約内容/重要事項の説明)
    ・入居一時金の保全の考え方
    ・短期解約特例制度(90日ルール)
    ・指導指針の法的効力
   ○消費者契約法
   ○景品表示法(不当な表示、適正な運営、広告表示)
 4. 入居一時金の返還を巡る判例研究 <退去時の返金・一括償却・原状回復費用等の考え方>
   ○不当利得返還請求事件(平成18年11月9日東京地裁判決)
   ○入居金返還請求事件(平成21年5月19日東京地裁判決)
   ○土地建物所有権移転仮登記抹消登記等請求事件(平成21年10月21日東京地裁判決)
   ○介護付有料老人ホームの入居契約上の入居一時金を償却する旨の特約が、
    消費者契約法10条に違反しないとされた事例(平成22年9月28日東京地裁判決)
 5. 各団体、学説等から探る対応策
   ○消費者救済委員会等/適格消費団体/日本弁護士連合会
   ○入居一時金を巡る学説
    ・終身サービス提供契約の対価
    ・ホーム利用資格取得の対価
    ・居宅等の賃料、介護等サービス料の前払いの考え方
 6. 入居一時金の法的論点から今後のあり方を探る
   ○終身利用権の法的性質
   ○入居一時金・償却合意の法的性質(解除との関係)
   ○とくに「サービス付き高齢者向け住宅制度」との関係において
 7. 質疑応答


15:10〜16:40
II. 入居一時金の会計・税務上の留意点と設定についての考え方
 1. 会計・税務上の留意点

   ○入居一時金に係る財務上の留意点
    ・事業損益・キャッシュフローの特徴
    ・損益からキャッシュフローへの調整方法
   ○現状の会計処理と問題点
    ・入居契約上の償却期間と実際の入居期間の乖離
    ・初期償却の考え方
   ○会計処理が経営に及ぼす影響
    ・誤った財務情報に基づく誤った経営判断
   ○経済実態を表す会計処理とは
   ○税務上の償却の考え方
 2. 入居一時金の設定についての考え方 <高齢者住まい法の改正を踏まえて>
   ○入居一時金についての考察
    ・入居者・事業者それぞれの見方
    ・入居一時金に係るリスク(いわゆる「長生きリスク」を含む)
   ○設定における2つの視点
    ・採算性の観点(コストとの対比)
    ・入居者獲得可能性の観点(周辺競合施設・住宅との比較)
   ○事業上の留意事項
    ・長期的な視点の重要性
   ○フィナンシャルモデリングの重要性とポイント
    ・ありがちな事業計画の例
    ・入居者に係る前提
     (入居者属性、入居期間・退去率、退去要因)
    ・稼働率推移の想定
    ・人件費の想定(人員配置と単価)
    ・将来の変動要因の考慮
     (入居者属性の変化、価格下落、人件費単価上昇、インフレ等)
    ・KPIの設定と分析
    ・P/L・C/F・B/Sの繋がり
    ・複数シナリオに基づく感応度分析
   ○新設の場合の計画策定と既存施設の計画の見直しのポイント
 3. 質疑応答

開催日時 2011年7月26日(火) 13:00〜16:40

会場 銀座ラフィナート
東京都中央区銀座1-26-1 TEL.03-3564-0888

※詳しい会場案内図は参加証にてお知らせいたします。

参加費 37,800円(1名様につき)
 (消費税および地方消費税 1,800円含む)
●同一申込書にて2名以上参加の場合は
35,700円(1名様につき)
 (消費税および地方消費税 1,700円含む)
※テキスト・コーヒー代を含む。


▼内容に関するお問合せは
綜合ユニコム株式会社 企画事業部
〒104-0061 東京都中央区銀座2-8-15 共同ビル TEL.03-3563-0099

講師プロフィール

【第T講座】
太矢 一彦 (たや かずひこ)
東洋大学 法学部 准教授
サービス付き高齢者向け住宅における契約に関する研究会 委員

2004年獨協大学大学院法学研究科修了。07年東洋大学法学部准教授に就任。抵当権、不動産譲渡担保、サブリース、REITなどこれまで不動産に関する法律問題を中心に研究を進めてきたが、近年はとくに「リバースモーゲージ」「ビアジェ」など高齢者の居住に関係する法制度の研究を行なっている。サービス付き高齢者向け住宅における契約に関する研究会委員。博士(法学)。



【第U講座】
小野寺 太一 (おのでら たいち)
KPMG ヘルスケア ジャパン梶@シニアマネージャー
KPMG監査部門(現 あずさ監査法人)にて監査および財務デューディリジェンス業務に従事した後、2004年にKPMG ヘルスケア ジャパン鰍ノ入社。ヘルスケア業界向けの事業戦略立案・事業計画策定支援、事業・財務デューディリジェンス、フィナンシャルモデリング、事業価値分析、M&Aのフィナンシャルアドバイザリー等に従事。とくに介護分野についてはM&A、不動産流動化を中心に多数の案件に関与。東京大学経済学部卒業。公認会計士。

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