13:00〜17:00 ※15:00前後に15分間のコーヒーブレイクを挟みます。
I. 米国におけるプロパティマネジメント業界の2つの潮流
●1つは「規模の拡大」
ワンウィンドウショッピング/PMに関する業務および市場の拡大と連携強化
●もう1つは「サービスオリエンテッド」
ブティック型PM、質の追求/上場型PM会社の限界
●2つの潮流に基づく事例
II. プロパティマネジメントの本質的業務
●プロパティマネジメントが求められる背景
・米国不動産への資金の流れの変化と不動産プレーヤーの変化
・不動産の所有(投資家・オーナー)と経営(アセットマネジメント・プロパティマネジメント)の分離
・米国におけるビル市場の現状
・市場の各局面での賃料収入の安定化・最大化が求められる
・アセットマネジャー、プロパティマネジャーの必要性
・不動産マネジメントにおける米国と日本の本質的な役割の違い
●プロパティマネジャーの本質的業務
・プロパティマネジメントの位置づけ
“物件購入 → 保有(価値向上) → リファイナンス → 物件売却 →再度物件購入”
:一連の流れのなかでの役割
・プロパティマネジャーの力量とは?
・アセットマネジャーとの関係
・アセットマネジャーとプロパティマネジャーの役割の違いと共通点
“Hand with Dirt”と“投資家のために”
・最大の目的は「物件の価値アップ」と「アップの可能性追求―いかに考えるか」
・具体的な業務は「リーシング&マネジメント」
オーナー名義の会計、物件管理、外注業者管理、テナントサービス、マーケット調査、リーシング、
各種レポートの作成
III. “優れたプロパティマネジャー”になるための基本能力
●アドバイザリー能力
収益最大化のための賃貸借条件設定・リニューアル(物件バリュー・出口戦略に対する認識、
テナントの動向把握)/不動産価値向上能力(クライアントの目的への理解力と具体的能力・
創造力、リノベーション)
●テナントリーシング能力
多岐にわたる既存リースの個別管理・把握/マーケットへの“知識”と“温度”に対する習熟度/
仲介業者との信頼関係/物件バリューに対する感受性(DCF)/ストーリーとポリシーをつくり、
ネゴのなかで実現していく交渉力
●物件のハードおよびオペレーション能力
「チーフエンジニアコンセプト」「ゼネラルマネジャーコンセプト」「テナント満足度」/リースの更新/
ベンダー再ビット
●レポーティング能力
システムの重要さ/レポートする「中身」は/レポートの“オーディエンス”は誰か
●PMフィーの設定能力
アセットマネジャーの望むものへの洞察力/実現の自信のあるものをインセンティブフィーとして
提案/提案により自信のあることをもアピール/双方に過度の負担を負わぬように下限・上限など
を設定
IV. ケーススタディ で学ぶプロパティマネジメント実務
ケース 1:拡張オプションと第一拒否権
ケース 2:アンカーテナント喪失。「定借」のもとでのサブリース
ケース 3:PMフィー値下げ政策の大きな実害
ケース 4:PM契約解約の実際。混乱を回避。まずエンジニアを確保
ケース 5:新規PM会社の選択
ケース 6:ビルのイメージ一新(1)(一般テナント対策、アンカーテナント対策)
ケース 7:ビルのイメージ一新(2)(マーケットへの訴求、新アンカーの大イベント協力、
地道な「更新ネゴ」)
ケース 8:ビル管理チーム結成。外注各社社員からなる人員に対して“チームアプローチ”、
テナント満足度アップ
ケース 9:PMは創意工夫。どれだけアタマをひねれるか
(イベント、“デザートクラシック”、テナント満足度アップ)
ケース 10:PMは創意工夫。どれだけアタマをひねれるか(リース、「更新ネゴ」)
ケース 11:PMは創意工夫。どれだけアタマをひねれるか(リース、新規スペース[方針編]、
“メニュー”を作る、“腐ったリンゴ”から売る、人の来ない八百屋に客は来ない)
ケース 12:PMは創意工夫。どれだけアタマをひねれるか(リース、新規スペース[実際編]、
信用力の低いテナントの場合、返事の遅いテナントへの一言)
ケース 13:PMは、ものの考え方を競う。「不動産はリスクの塊」
ケース 14:アセットマネジャーはクライアントであり、かつ協力しあう仲間
ケース 15:PMは『信頼されるアドバイザー』たるべし
※以上のケーススタディは予定です。
[講師]植野 正美 U.A.P.M.Consulting 代表
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