横浜幸銀信用組合

[金融]

「Face to Face」でレジャーホテル事業者に寄り添い
共に新型コロナウイルス禍を乗り越える

専務理事 齋藤 智成

横浜幸銀信用組合は、全国16県に29店舗を展開、常にレジャーホテル業界への積極的な融資で資金調達を支援してきた。新型コロナウイルス禍においてもそのスタンスは変わらず、苦境にあるホテルオーナーを柔軟な対応で支えている。対応の最前線に立つお三方に、そのスタンスや現況、これからについて伺った。
 

企業名

横浜幸銀信用組合

TEL

045-285-7890(営業本部)

所在地

神奈川県横浜市中区尾上町5-77-1

URL

https://www.yokohamakougin.co.jp/



営業本部 主任
営業推進 管理責任者
桐谷 俊燿  氏
 

営業本部 主任
営業推進 管理責任者
鳴島 由貴 氏

事業者の状況はエリアにより様々
差別化に成功したホテルは売上も上昇
 
――新型コロナウイルス禍は全国でオミクロン株による感染が広がり、今や第6波の中にあります。融資先の状況や対応する側からの現状をどう捉えていますか。
 
桐谷 レジャーホテルの現況については、エリアごとで差があるという印象です。都市部の繁華街では売上げが戻りきらないホテルもありますし、郊外のホテルではコロナ以前の売上げを上回っている所もあります。皆さまに同じ提案というのは難しい状態ですので、お客さまの状態に合わせて、柔軟に対応しています。
 
鳴島  新型コロナウイルス禍は、オーナーさまが経費を見直されるきっかけになったり、ビル型・連棟型など地域による特性の高いホテルの売上げがよくなったりと、1つの転換点にはなったのではないでしょうか。私たちもオーナーさまと共に現況を見、ご意見をうかがいながら、これまでとは違った形での対応をしていく必要があると感じています。
 
伊従  やはり、それぞれのお客さまでばらつきがあることを感じています。さまざまな差別化、例えばオーナーさまの趣味や得意とするところを前面に出しているホテルは、売上げも上がっているように見えますね。利用される方も泊まるだけではなく、プラス何か付加価値を求めているというような雰囲気を感じます。
 
――貴組合は「緊急対応ローン」「元金返済据置き」など、いち早くレジャーホテル事業者の支援を展開されました。
 
桐谷 元金返済据置きの対応は継続的に行なっています。新たなローンで返済負担を増やすのではなく、既存の返済負担を減らしてお客さまのお手元にキャッシュを残すことは先行きの見え
ないコロナ禍において有効だと思料いたします。一方で新規のお客さまのご相談もさまざまな状況に合わせて柔軟に対応させていただいております。
 
――財務状況や立地エリアのほかに、融資を決めるうえで重要になるのは。
 
桐谷 既存の財務状況や事業計画も大切ですが、オーナ一さまのやる気や熱意等もとても重要視させていただいております。
 
鳴島 新規のお客さまについて気にしているポイントとして、地域の特性を活かせるかということがあります。リピーターを大事にする、細かな顧客属性によって利用料金・時間を調整していく、といった努力をオーナーさまがしているか、事業に対しどういう想いがあるのか、というのを当組合のスローガン「Face to Face」で聞き、その熱意に対してこちらも判断させていただきます。
伊従 端的にいえばオーナーさまのビジョンを重視しています。財務状況というものは、ビジョンが元となった行動の結果が数値化され、決算に表われるもの。どういった目的でこれを投資するのか、最終的に会社をどういう風にしていきたいのか、そこが明確になっているお客さまは会社もしっかりしています。
  最終的にオーナーさまの強い想いが現実化していきますから、最初にその想いを伺ったうえで数字を見ていきたいと考えています。
 

アフターコロナはコロナ以前ではない
お客さまに寄り添った支援を継続
 
――2022年以降、アフターコロナにおけるレジャーホテルの経営状況の回復は。
 
桐谷 新型コロナウイルス禍によって、資材価格・人件費の高騰などの間接的な影響は、以前に比べると大きく受けていると考えます。そのため、これからは設備投資にしてもより費用対効果を考えていかなければならないでしょう。
 
鳴島  レジャーホテルだけではなく多くの業界が厳しい状況に置かれることは事実であり、そのなかでオーナーさまとしてはどうしていくか、私たちとしてはオーナーさまにどう対応していくか、一人ひとりとお会いして今後について話し合っていきたいと思います。もちろんすぐに答えが出せるものではありませんが、コロナを機会としてオーナーさまとさまざまな話し合いを通じて気兼ねなく話せる関係性を築きたいと考えています。
 
伊従  世の中が完全にコロナ前に戻るとは思えません。例えば、原油の高騰、インフレ、賃金の伸び悩みなど前提となる条件がそもそも以前とは異なっていますから、コロナが過ぎ去ったからホテルに消費されるお金が以前と同等となるかというと、恐らくそんなことはないでしょう。
  そこで今までと同じやり方をしていたら、時代の流れに取り残されてしまう。そこの部分がかなり難しいと思います。経営状況が元に戻るには、かなり時間がかかるのではないかと思いますね。
 
――2022年以降のリニューアルや購入における新規の融資条件は。
 
桐谷 現在、コロナ禍だからといって特段の制限を設けてはおりません。明確な目的があり将来を見通したうえでご相談いただいた際は、真撃に対応させていただいております。
 
鳴島  このような時期だからこそ設備投資を行なったり、安くなった物件を購入したりというオーナーさまもいらっしゃいます。地域性やどのような設備投資が適切かといったデューデリジェンスをしっかり行なったうえで融資を進めていきます。
 
伊従  基本的な方針は全員同じで、やはりお客さまあっての信用組合ですから、ここで門を閉ざすということではなく、さまざまな面から見て、需要に寄り添った融資ができればと考えています。
 
――オーナーさまに対し心意気を。
 
桐谷 基本は「Face to Face」でお客さまに寄り添いながら対応させていただいております。当組合のスケールメリットを活かしながらお力になれるように努めて参りますので、ぜひお気軽にご相談いただければと思います。
 
鳴島 厳しい状況の中でも、どのような形でオーナーさまを支援できるかということを第一に考えています。気兼ねなくご相談いただければ、私たちも誠意をもって対応させていただきます。これからも頑張っていきたいと思っています。
 
伊従  先ほども申し上げたように、お客さまあっての信用組合でありますので、やはりそこの部分を大切にしていきたいと思っています。何か困りごとがあれば、それが融資案件の話ではなくても気軽にご相談いただければ、私たちも誠心誠意対応させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

――本日はありがとうございました。


営業本部 主任
営業推進 管理責任者
伊従 康