株式会社 KOGA設計
コロナ禍で再評価されたレジャーホテルの価値を活かし
収益最大化を図るリニューアルの考え方
40年にわたってレジャーホテルの設計・デザインを牽引する㈱KOGA設計。
リニューアルのあり方も進化し、外観や客室の目新しさや目先の売上げを追求するだけでなくなった。市場調査に基づく綿密なマーケティングと中長期の投収支計画に基づいたレジャーホテルというオペレーショナルアセットを高収益不動産商品につくりあげる価値創造と商品プロデュースワークに変化している。
企業名 | 株式会社KOGA設計 |
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TEL | 03-3377-8312 |
所在地 | 東京都渋谷区本町3-13-12 渋谷本町ビル4階 |
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目的を明確化したうえで
リニューアル投資額を見極める
レジャーホテルは、コロナ禍にあって低迷し、回復の兆しがみえないビジネスホテル・シティホテル・リゾートホテル・観光旅館などの宿泊業態のなかで、唯一高稼動・高収益を維持し続けている。あらためて日常圏の人間の根本的なニーズを満たすレジャーホテルの価値とビジネスモデル(カップル×ビジネス×観光×女子会×タイムシェアの宿泊業態)が再評価されている。
また不動産商品としてレジャーホテルのポテンシャルを評価すると投資利回り12~15%(最盛期は25%)と評価され、賃貸オフィス、賃貸マンション、賃貸住宅の利回り3~5%と比較しても高利回り事業と評価される。
コロナ禍を超えた市場環境の変化を的確に捉えレジャーホテル事業をフレキシブルに捉え直すことが「収益最大化を図るリニューアルの考え方」のベースになる。
「レジャーホテルのリニューアルを行なううえで最も重要なのは、リニューアルの目的を明確にしなければ成功しない」。
㈱KOGA設計代表取締役の古賀志雄美氏は、かねてからこう言い続けている。リニューアルのスタートからゴールまでのストーリーを描かなければ、成功はない。
特に重要な要素は、立地による売上げ予測、このことが最も重要である。
たとえば30室のレジャーホテルの1ルーム1か月売上げ30万円を60万円にしたいのか、80万円にしたいのか。1か月売上げ900万円から1,800万円または2,400万円を目指したいのか。経費60%、粗利40%を設定し月額返済可能額720万円×12か月=8,640万円か、月額960万円×12か月=1億1,520万円の収益の返済計画でどれだけのリニューアル投資ができるのかをシミュレーションすることが求められる。
リニューアル投資で1億円借りた場合15年から20年の返済期間として、元金均等返済で月々66万 ~ 70万円返済。2億円借りた場合で元金均等返済で月々132万 ~ 140万円の返済になる。1億円のリニューアルと2億円のリニューアルでは集客効果が大きく違ってくる。中長期の視点に立ってリニューアル計画のシュミレーションを行ない、これらの市場調査と投収支計画をたてずに、隣りのホテルがリニューアルしたからリニューアルをするでは、ただのリニューアルのためのリニューアルになってしまう。
リニューアル・リノベーション
コンバージョン
戸建型・連棟型リノベーション
大型化・3館体制リニューアル
Small Luxuary HOTEL
レジャーホテルの商品価値を高める
ことがリニューアルの最大の目的
商売の根本は、「磨いても光らない石を磨いても光らない。どの石が光るかを発見することが大切になる」、つまりリニューアルをして売上げが上がる商圏・立地・ポテンシャルのあるホテルかどうかの見極めが第一になる。
そしてリニューアルの設計・デザインで大切なことは、商品プロデュース力にある。
レジャーホテルの商品価値とは、顧客の創造(集客×客単価×回転数×リピーター)である。お客さまに来ていただき、いかに売上げと利益をつくれるのかに尽きる。
そのためには地域の市場性と競合店分析ができなければ、適正なリニューアル投資ができない。
重要なことは、レジャーホテルの収益を最大化させるリニューアル計画が立てられるかにある。外観・ファサード・客室デザインは、あくまでも集客の手段に過ぎない。リニューアルの目的は、最終的にお客さまを捕まえること。そして固定客・リピーター・常連客を顧客化することにある。
新規客を顧客化するために、ホテルの機能性・利便性・ソフト・サービス・料金設定・時間設定・厨房・リネン室・フロント・オペレーションのすべてにかかわってくる。
さらに、ホテルのグレードと客室売上げ(客単価×回転数)をいかに設定するかが重要ポイントになる。
多くのホテルの売上げ設定は、隣りのホテルが1ルーム40万円だからうちのホテルも40万円と倣うケースが多い。これからは、従業員の採用がむずかしくなることが予測される。従業員が取れないのに回転数を上げて、客単価を下げる事業計画を書いて成功するのだろうか。
これからは安売りをして回転率を上げるのではなく、客単価を上げて、従業員を少なくして、経費を抑えるのが理想形になる。2.5回転で収支を整える客単価のとれるホテルのグレードをつくらなければならない。
1ルーム1か月90万円~ 120万円を売り上げるための、1日3~4万円のホテル客室の器をどうつくるかが問われている。
分母を拡大し、もう一段レベルアップ
したレジャーホテルの進化をめざす
コロナ禍のなかで、レジャーホテルは、安心・安全なプライベートスモールラグジュアリーレジャーホテルとして新しい客層に「日常圏」の「機能性」と「利便性」を備えた「リーズナブル」なホテルとして再評価された。
このチャンスを活かし、もう一段レベルアップしたレジャーホテルを実現し、さらなる分母(顧客層)拡大ができる機会でもある。その視点からも老朽化したままのレジャーホテルから脱却するために、適正なリニューアル投資が求められる。新しい客層からも支持されるレジャーホテルへのハード・ソフト・オペレーションの立直しを図り、若年層をはじめ女性やビジネス・観光などこれまでレジャーホテルを利用しない方々へのプライベートが守られた日常圏のライフスタイルレジャーホテルを確立し、顧客層拡大の可能性を探る好機でもある。
あらためてレジャーホテルの優位性を再確認しておきたい。
ビジネスホテルの客室は、1室11 ~20㎡。しかも客室はシンプルでユニットバス。
しかし、レジャーホテルの客室は、1室20~30㎡から最大45㎡と広い。しかも設備・機能面では、広いベッドスペースと浴室・洗面所・トイレ。非日常空間を演出する装飾性の高い客室内装、VODやカラオケや露天風呂やサウナなど娯楽性の高い設備、遮音性の高い客室設計があげられる。そして、1日24時間・365日タイムシェア(時間売り)のビジネスモデルを確立してきた。これらの要素がレジャーホテルのカップル層に支持されリピートを確保し、高収益をあげてきている。
今、コロナ禍で、ライフスタイルが大きく変わろうとしている。あらためて自社ホテルのお客さまにアンケートをとって顧客ニーズ・客層を分析し、自社の長所・短所を把握しリニューアル計画のストーリーを描く時である。
外観リニューアル事例
客室リニューアル事例
浴室リニューアル事例