在来工法とユニットの長所を融合
施工面でも大きなメリット
 
住宅関連商材の総合商社㈱小泉が、ラグジュアリーホテルなどの施設向けに販売するオーダーユニットバスの新ブランド「MURO」。オーダーメイドならではの自由度の高いデザイン性と、ユニットバスとしての高い機能性、施工性を併せもつのが特徴。
 
　同製品は一般的にイメージされるユニットバスと異なり、壁や床面などに高級感のある素材を使用することでラグジュアリーな空間づくりが可能。デザイナーの多彩な要望にも柔軟に対応可能なカスタマイズ性の高さにより、他にはない唯一無二の浴室空間を創出できる点が評価され、すでに多くの有名シティホテル、リゾートホテルへの導入実績を誇る。
 
　ちなみにMUROのネーミングは、「風呂」の語源とされる「室（むろ）」から付けられており、日本の浴室空間ならではの高品質な〝癒し〞を、国内はもとより海外にも広く発信していく意図が込められているという。
 
　このように在来工法に負けない自由度の高いデザイン力とスタイリッシュな高級感を実現したうえで、高い止水性や耐震性、保温性といったユニットバスがもつ機能性を担保している点は同製品の大きな魅力だ。ユニットは工業化製品のため、現場での設置作業がしやすく、建築工程に無理なくフィットし、他の工程への影響が少ないなどのメリットも見逃せない。
 
 
水回りをトータルに提案する
ショールームを新設
 
　小泉は管材や住宅設備を中心とした住宅関連商材の卸業を中心に業容を拡大し、現在は全国に約100か所の営業拠点を展開。2008年にエンジニアリング事業部を立ち上げて、M U R O をはじめオーダーメイドキッチンなどを手掛けるようになった経緯がある。
 
　MUROの開発に関しては、台湾のメーカーPUDA Industrial社とビジネスパートナーシップを提携。同地に生産拠点を置きユニット部分を制作したうえで、バスタブや水栓、照明器具などは既存製品を組み合わせているが、要望があればバスタブそのものもオーダーメイドで制作することが可能だ。
 
　キッチンなどの水回りに関する豊富な知識とノウハウをもつ同社では、MUROに関しても、ユニットバスに付帯する洗面設備、あるいはキッチンなども含めた水回り全体をトータルで提案するスキルをもつことも大きな強みといえよう。
 
　このたび、本社（東京都杉並区）に隣接しMUROのショールームを開設したが、ここでは単に製品を展示するだけではなく、浴室を中心とした空間全体を創造する同社のトータルな提案力が体感できる場になっている。