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別府温泉 杉乃井ホテル
「宙館」
新生・杉乃井ホテルを象徴する
フラッグシップ棟が誕生
6年がかりの
大規模プロジェクトの中核施設
1944年(昭和19年)の開業以来、およそ80年にわたり西日本エリアを代表する温泉リゾートとして親しまれてきた大分県別府市の「杉乃井ホテル」では、2002年にオリックスグループに経営交代以降、積極的なリニューアル投資を行なってきた。19年からは25年までの6年がかりで大規模なリニューアルプロジェクトに取り組んでいるが、21年の客室棟「虹館」に続き、23年1月26日には、新たなフラッグシップとなる「宙館(そらかん)」を開業した。
天空の絶景が見渡せることから、〝大空の上に広がる果てしない宙そら〞をイメージして命名された「宙館」は、地下1階地上14階建て。杉乃井ホテルの敷地内でも最も高い場所に位置する。
一面ガラス張りの1階ロビーは別府湾や市街地を一望できるとともに、エントランスからロビーにつながる壁面には、世界で活躍する左官職人である久住有生氏による高さ4m・長さ約25mのアート作品が彩る。レストラン壁面には別府竹細工のアート作品や別府石をあしらったカフェラウンジなど、地域に所縁のある素材を使用した空間を形成する。
2〜12階の客室はスイート(4室/90.57㎡)、ジュニアスイート(12室/51.37〜66.08㎡)、デラックス(119室/46.85〜49.06㎡)、スタンダード(82室/36・38 〜49・06㎡ ※一部シャワーのみ)、カジュアル(119室/26.46〜33.93㎡ ※シャワーのみ)の5タイプ・336室。カップルや夫婦、ファミリー、友人同士など多様な利用シーンに対応。客室からは別府の海と山に囲まれた雄大な景色を大きな窓から堪能できる。
サービス面では全室にタブレット端末を設置。端末にはフロントや共用施設の混雑状況表示のほか、事前精算機能も搭載するなど、密を避けるコロナ禍ならではの新サービスも導入する。
棚湯を凌駕する
展望露天風呂「宙湯」
もともと同ホテルでは、2003年にオープンした棚田状に広がる五段の湯船から別府湾や市内を見下ろす大展望露天風呂「棚湯」(現在休業中)が有名だが、宙館では高台にある敷地を活かし、棚湯よりさらに高い展望露天風呂「宙湯(そらゆ)」を最上階に配置。壁面をガラス張りとした内湯、サウナおよび外湯からは別府市街地をはじめ、別府湾、鶴見岳のほか鉄輪温泉で立ち上げる湯けむりなど、季節や時間によって変化する海抜約250mの大パノラマの絶景が楽しめる。
1階の「TERRACE & DINING SORA」は、九州・大分の地場産の食材を使ったビュッフェレストランで、無煙ロースターを備えたオープンキッチンでは、ローストビーフやトルネードソーセージなど、目の前で調理したできたて料理を提供。さらに、新鮮な魚介を使った寿司や刺身の盛り合わせ、冠地鶏の薬膳鍋やエビ蒸し餃子などの和食・中華も楽しめる。
レストランにはテーブルやソファ席のほか、壁面と天井がガラス張りの開放的なテラス席を設け、利用シーンに応じた多様な使い方ができる席種を揃える。また、レストランオーダーシステムを採用し、宿泊客自身のスマートフォンや各テーブルに設置された専用タブレットからドリンクやオプション料理を注文することも可能だ。
エンタメコンテンツも一新
宙館と同じ 1月26日には、エンタメ機能の集約と利便性向上を目的に、現在工事中の棚湯隣にあったボウリング施設「スギノイボウル」を、複合エンターテインメント施設「SUGINOI BOWL & PARK」として全面リニューアルオープン。改装前に 36 レーンあったボウリングを18レーンと縮小する一方で、ダーツ ( 4 台)、ビリヤード ( 3 台)、 卓球(通常台 4台、円形台 1台) 、カラオケ( 6 室)、デジタル射的 ( 1 台)、ボッチャ ( 2 台)、キッズ向けエリアなど、全 8種の遊びが楽しめる施設に一新。別府の鳥瞰図をイメージしたオリジナルの壁面グラフィックや湯けむりをモチーフにした照明、遊びのなかでも「別府」を体感できるデザインとした。
さらに、同じく棚湯と隣り合う屋外型温泉施設「アクアガーデン」では、夜間に実施している水と光と音が織りなす「噴水ショー」の新プログラムを22年12月よりスタート。大噴水10本に加え、新たに設置したパネルに投影する大規模なプロジェクションマッピングの映像、多数のスピーカーによる立体音響で最新鋭のナイトエンターテイメントショーを提供する。
国内外、さらにカップルやファミリー、友人同士などあらゆる客層に何度来ても楽しい、新たな思い出が積み重なっていくリゾート体験を提供し続ける杉乃井ホテル。25年 1月には大規模リニューアルの最終棟となる新客室棟「星館」の開業も予定されるなど、今後も絶えず進化を続けていく。
別府温泉 杉乃井ホテルの歴史
年月 | オープン・リニューアルなど |
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1944年 | 創業 |
1967年 | 「杉乃井パレス」オープン |
1993年 | 全天候型レジャープール「アクアビート」オープン |
2003年 | 大展望露天風呂「棚湯」オープン |
2006年 | 「スギノイボウル」リニューアルオープン |
2010年 | 屋外型温泉「アクアガーデン」オープン |
2015年 | バイキング形式のワールドダイニング「シーダパレス」オープン |
2016年 | 「アクアビート」リニューアルオープン(夏季限定) |
2020年10月 | 共用施設「杉乃井ホール(当時:ひかりホール)」リニューアル |
2021年7月 | 新棟第1号「虹館」開業 |
2022年12月 | 「アクアガーデン」の新噴水ショー「AQUA DREAMS 湯街夢夜(アクアドリームズゆのまちゆめや)」スタート |
2023年1月 | 新棟第2号・フラッグシップ棟「宙館」開業。「SUGINOI BOWL & PARK」オープン |
2025年 | 「星館」開業予定、新生・杉乃井ホテルグランドオープン |
施設概要
所在地 | 大分県別府市観海寺1 |
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開設 | 1944年 |
運営 | オリックス・ホテルマネジメント㈱ |
施設構成 | ・宿泊棟── 中館63室(7階建て)、虹館155室(8階建て)、宙館336室(地下1階地上14階建て)計3棟・554室 ・温泉── 展望露天風呂「宙湯」、大展望露天風呂「棚湯」(現在工事中) ・料飲施設── ビュッフェレストラン「TERRACE & DINING SORA」(宙館) ・その他共用施設── SUGINOI BOWL & PARK、アクアビート(屋内プール施設)、 |
施設構成は2023 年1月現在
より高い顧客満足を追求
オリックス・ホテルマネジメント㈱
執行役員 営業本部長
森 直樹 氏
杉乃井ホテルはもともと、共用施設が比較的集積する一方、宿泊棟は複数に分かれた施設構成であったことから、客室から食事や入浴、アクティビティを楽しんでいただくためには「移動」が必要でした。その道すがらにおみやげなどを購入できる売店などの「楽しみ」もご用意し、特にご不満をいただくことはありませんでしたが、高齢のお客様にとっては、移動の手間や冬場の寒さなどはご負担になっているのではと感じていました。
同時に「宿泊から飲食、温泉、アクティビティまで同じ建物内に揃っていれば、もっと高くても構わない」といった声も少なからずいただき、であるならば、これらすべての機能を備えた建物があれば、より杉乃井ホテルとしての価値向上につながるのでは――との考えから「宙館」は誕生しました。単に建物内に機能が揃っているというだけではありません。私は杉乃井ホテルの「棚湯」が日本一の露天風呂と自負しておりますが、宙館に誕生した「宙湯」は棚湯よりもさらに約50m高い海抜250mからの眺望にこだわり、棚湯を上回る価値をご提供できるものと考えております。
食事も同様です。手前味噌ながら杉乃井ホテルを含め当社ホテルのビュッフェは競合ホテルが偵察に訪れるほどお客様から高い評価をいただいていますが、これまでのビュッフェをさらに超えるという高いハードルを自らに課し開発に臨みました。
ここ数年、コロナ禍もあり、お客様の層や宿泊ニーズも大きく多様化しました。より高いレベルを求める層には相応のものをご提供することでしっかり単価もいただく。それが今後10、20年のスパンでのお客様満足、ひいては収益につながっていくと信じています。 (談)