信託受益権化した不動産の売買等を扱うには、金融商品取引法(金商法)に基づく第二種金融商品取引業の登録が必要となり、取得するには信託業務や信託受益権に関する業務知識をもつ人材の確保とともに、法に則った社内態勢の構築が必要不可欠です。さらには登録後も適正な業務を遂行するために、担当者に継続的な教育・研修を行うことが法令や金融庁監督指針等に定められており、第二種金融商品取引業者への臨店検査に対応すべく、社内規程等のコンプライアンス態勢や帳簿書類(法定帳簿)、公衆縦覧等の内部管理に係る帳簿整備などが急務になっています。
本書は、旧刊『不動産信託受益権取扱業者のための態勢構築と契約書式マニュアル』(2014年12月刊)を踏まえ、不動産信託受益権を取扱う第二種金融商品取引業者に求められる最新の各種法規制や各種帳簿整備、態勢構築・見直しのポイント等、第二種金融商品取引業登録を目指す事業者や登録事業者双方にとって必須となる業務知識に加え、不動産信託の登記・税務・法規制、不動産ファンドにおける信託スキームの留意点、不動産信託受益権売買の際に求められる法的留意点や契約時の実務について体系的に整理しています。
不動産信託受益権の取引を始めたい方から、第二種金融商品取引業を登録済みだが、コンプライアンス態勢や内部管理態勢を見直したい、具体的な信託受益権取引実務や契約書・法定書面の作成を学びたい方のノウハウを網羅した実務資料として、関連事業者の皆様にぜひともご購読をお薦めいたします。
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