不動産の有効活用を企画・検討するうえで、重要な判断材料となる「事業収支計画」の立案は不可欠な業務です。トータルコストの算定をはじめ、「投資利回り」「収益性」などの事業採算性をどのような視点でみるべきか、という不動産事業収支計画の基本を理解することで、自社プロジェクトあるいは他社からのプロポーザル時における事業収支計画に対する評価や問題点の抽出が可能になります。
近年は種計算ソフトの普及が進んだことで、より簡便に計画を立案することが可能になりましたが、一方で不動産事業収支そのものへの理解度が低下するといった弊害が生じています。
本書では、不動産事業収支の基本を体系立てて解説するとともに、「専門用語」や「不動産税制」はもちろんのこと不動産事業収支を算定するために欠かすことのできない各種項目の解説と考え方までわかりやすくまとめております。また、近年のデフレ不況によりストックが増加し、不動産活用の手法として「スクラップ&ビルド」から「ストック&リユース」の注目が高まるなか、オフィスから住宅・ホテル等へのコンバージョンの考え方を新たに増補解説しました。さらに、巻末に収載した「演習シート」を使い、不動産事業収支を手計算で行なうことで、理解を深めることができます。
“不動産事業収支の基礎”を学ぶ手引書としてはもとより、基礎的理解を深めたい実務担当者や不動産コンサルティングなどに従事する方の実務においても即役立つよう基本的チェックポイントを徹底解説しております。
|