商業施設の開発・運営実務に関わる基礎知識をわかりやすく解説

商業ビル・SCにおける
テナント賃料設定の理論と実務

付録CD−ROM:商業施設向け事業収支プログラム
多彩なテナント賃料設定に対応し商業施設の事業採算性を検証するのに役立つ事業収支プログラムソフト
(マイクロソフト社Excel97対応)


●A4判●約100頁●4穴ファイリング方式●定価:本体32,000円+税●2001年2月発刊

本書の特徴

テナント賃料設定の仕組み、契約の仕方等が基礎から学べる
複雑かつ多岐にわたる商業施設の賃料設定の仕組みを基礎から解説することで、初心者でも必要な知識を容易に得ることができます。

タイプ別、業種・業態別の賃料負担可能額が理解できる
タイプ別や業種・業態別に売上げ動向を把握するなかから最新の賃料負担能力を分析することで、テナントに対して条件提示をする際に有効な、根拠のある数字の計算方法やそのためのデータ収集の仕方などを理解できる内容となっています。

募集パンフの解析で賃料設定の実態が把握できる
実際の商業施設やSCのテナント募集パンフレットの内容を細かく分析することで、賃料設定の実態や契約の仕方といった実務に役立つ情報を得ることができます。

賃料設定による事業採算性検証の実務がわかる
商業施設の事業計画におけるテナント賃料設定の意義付けを正しく把握することで、投資利回りなど事業性評価の指標の見方が理解できます。また、実践の場で応用ができるよう本書の内容に即した事業計画策定に役立つ事業収支プログラムソフトを用意しています。


実効ある賃料設定が事業計画には不可欠

激変する市場環境を背景に事業構築の見直しを迫られるいまこそ 賃料設定の基礎理論を正しく理解することが重要となる

 商業施設を巡る環境が激変するなかで、商業ビルやショッピングセンター(SC)の開発のあり方が根本から問い直されています。もはや消費性向の拡大のなかで新規出店を続けることにより利益の増大を目指す商業施設の開発戦略は過去のものとなりました。
 今後、商業デベロッパーはテナント各社の動向を十分に見極め、テナントとの運命共同体として、ともに発展していく道を模索しなければなりません。そのために商業施設の開設にあたっては、まず基本となる商業施設の事業構造を根本から見直し、新たな運営指針に対応した戦略で望まなければなりません。その際に最も重要となるのがテナント賃料の設定です。
 本書は、商業施設開発や不動産事業等に関わるさまざまな立場の人々が、その基礎知識を学ぶのに適した構成となっています。まず、第T部では、商業ビル・ショッピングセンター事業の基本としての賃料設定の仕組みを正しく理解し、タイプ別、業種・業態別にテナントの賃料負担能力を類推する手法を検討するとともに、それを施設開発にどのようにつなげていくかという視点をもってテナント賃料の設定の仕組みを解説しています。また、第U部では実際の商業施設のテナント募集パンフレットを分析しながら契約の実務やテナント賃料設定の動き、背景を理解し事業計画につなげていくための手法を検討してまいります。さらに、こうした理論を実践に結びつけるためのツールとしてテナント店舗別の売上予測データを事業計画に結び付けるのに適した、商業施設の事業収支プログラムソフトをご用意しております。
 商業施設の企画・運営の現場に新たに配属された方々、事業計画におけるプランニング・コンサルティング業務に携わる方々、また、新規事業を立ち上げテナントによる出店を目指す方々、など広範な業務のお役に立てる内容となっております。


編集内容


第T部 基礎理論編

第1編 賃料設定の基礎知識
はじめに
1.賃料徴収形態の変化
 (1)賃料徴収形態の種類とその流れ 
 (2)タイプ別にみる賃料設定条件の傾向 
 (3)業種業態にみる賃料設定条件の傾向
2.賃料設定条件の考え方
 (1)開業までに負担する費用 
 (2)開業後に負担する費用
3.工事区分について
4.賃貸借条件の構成要素の変化

第2編 賃料設定の進め方
1.賃貸条件の設定フロー
 (1)賃料設定への4つのアプローチ 
 (2)投資利回りの考え方 
 (3)事業計画策定のポイント
2.賃貸条件の設定フロー
 (1)賃料設定の流れ 
 (2)計画段階 
 (3)調整段階
3.賃料交渉の進め方

第3編 賃料設定の考え方
1.タイプ別・規模別の賃料設定の検討項目
 (1)大型店の場合 
 (2)専門店の場合
2.業種別負担可能賃料の想定
 (1)賃料設定のためのデータ収集 
 (2)賃料負担率の想定と歩率の設定 
 (3)負担可能賃料の想定モデル
3.テナントの売上げ把握と売上げ管理
4.売上げ確保のための売上げ傾向の分析

第U部 実務編

第1編 出店募集案内の見方
1.出店募集案内の役割
2.募集要項(案内)の基本構成
 (1)契約 
 (2)出店必要資金 
 (3)内装工事関連費用 
 (4)開店後必要経費 
 (5)運営管理 
 (6)その他
3.募集要項(案内)の具体的モデル
 (1)営業保証金の設定 
 (2)賃料の設定 
 (3)共益費の設定 
 (4)内装監理費・現場共益費の想定
4.まとめ

第2編 テナント交渉の実際
1. テナント決定に至るプロセス
 (1)テナント募集企画の策定 
 (2)募集案内パンフレット類の作成 
 (3)テナント募集計画の作成 
 (4)テナント誘致業務の実施 
 (5)契約の締結
2.テナント交渉のポイント
 (1)キーテナント 
 (2)物販専門店 
 (3)飲食店・フードコート 
 (4)アミューズメント 
 (5)サービス・その他
3. まとめ

付録CD−ROM:商業施設向け事業収支プログラムについて


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