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 2007年3月5日発売

アメリカビル物語
プロパティマネジメント奮戦記
著者:植野正美
A5判 272ページ 定価2,200円+税 ISBN:978-4-88150-431-4


目からウロコのビル管理
不動産投資の本場アメリカで触れた
プロパティマネジメントの真髄

【本書の主な内容】

1993年1月−−真冬のシアトルに赴任したシンマイ駐在員を待っていたのは、100億円もの含み損を抱えた44階建て大型ビルのオーナー業。折から不況真っ只中の米国で、がら空きのフロアに加えてアンカーテナントまで退去!?。「不況期は何をやっても無駄」というプロパティマネージャー(PM=ビル管理人)をクビにして、新たなPMと協力して魅力あるビルづくりを目指す。新PMのとった手法は、そして膨大な含み損はどうなるのか。


第1章 どうしてボクが?

第1節 シアトルへ
『トニカク転勤』/「恐い顔をして取れよ!」

第2節 アンカーテナントの喪失
10階分のスペースが空く!?/『24時間以内』は決まり文句

第3節 今のプロパティマネージャーはクビにしよう
待ち構える数々の難題/乱発していた“拡張オプション”/新アンカーテナントの入居を機にPMの交替へ

第4節 新プロパティマネージャーの選定へ
シカシ気が重い/この会社だけは、ゼッタイに雇わないぞ!/ヨシ!始めるゾ!/PM選定にあたって考えたこと

第2章 プロパティマネージャー交替劇

第5節 秘密裡にPM選定へ、イザ! 黙して行かん!
身近にいた新たなPM候補会社/イザ!ホントに、黙して行かん!/黙して行った、ロスでの発見/(引続き)イザ!黙して行かん!

第6節 『The Day』に向けて、準備完了!!
『The Day』へのタイムスケジュール/抜き足、差し足、忍び足/サンドイッチ屋での会話に寄せて/PM解約宣告のやり方について考えていたこと
第7節 『The Day』第1幕
The Day PM契約解約、宣告の日──カチャリと閉めた会議室のドアの中で/シアトル市内、とあるホテルの一室で──幕間での、内輪同士の激しい会話

第8節 怪我の功名
仕切り直しの解約宣告/弁護士は、『正しすぎる? 』/『一読後、受け入れる』/新旧PMの顔合わせ/“居合ぬき”のごときミーティング/B君、大いにボヤク/男と男の約束/広報なんて、考えもしなかった

第9節 新PMとイキを合わせて・・・
新アンカーテナントへのPM交替の趣旨説明/U.S.Bank頭取とのミーティング/広報さん、またまた出番

第3章 第2の誕生に向けて

第10節 全テナントにPM交替を告げる
きっとウチのテナントは、ビルに不満を持っている/PMの力量が問われるテナントリレーション/PM の触角、テナントコーディネーション/賃下げ交渉/ビルの毒薬、拡張(増床)オプション

第11節 家主と新GMによるテナント訪問行脚
顔の見えるオーナー?/シアトルのおカネをどこにやるンダ?/ローカルコミュニティがKey Word/ビルの最上階、“ベストスペース”に居るテナントとは?/パソコン代減額

第12節 PM交替業務の現場
エンジニアを掴まえろ/エンジニアに求められる資質/“チーフエンジニアコンセプト”と“G M コンセプト”/再び、『騎士と馬の関係』/AGMは約束違反/ビルの管理費は実費

第13節 PM交替業務の現場 その2
月夜の晩ばかりではないゾ!/カギは、“人材”にあり!/さらに、カギは、“人材”にあり!/まだ見えぬ山頂をめざして

第14節 『世はアイデア次第』ナリ
クラシックデザート/PMとはアイデアを出せる人/ある晴れた日に/アイデアはトライの中から

第15節 「チームプレー」へのアプローチ第
一人だけでは“アタマ”もヒネれない/どうせワタシは・・・/チームアプローチ/ユニフォームと小道具の効用/警備員は最大の接客係/チームミーティング

第4章 不況下でのシンガリ戦

第16節 “時”とともに、不動産は・・・
タイムトリップ/不動産なんて/マーケットが変わったと実感した瞬間

第17節 不況の只中、ただ、我慢の日々
『底を打った』とは名ばかりのマーケットの真ん中で/不動産は『リスクの塊』/すでに始まっていたテナントのリース契約更新/PM交替の前に作られていた? ブローカーフィーの承諾書

第18節 “シンガリ戦”のハジマリ
“シンガリ戦”の大将は“秀吉”!/“秀吉”のいない“シンガリ戦”/ブローカーのフィーは誰が払う?/“秀吉”到着の日に/キマリはなし!作るもの/『更新のネゴ』のフィーは、『半分』

第19節 シンガリ戦 は、タケナワ
「決まり」はなし! 自ら作るもの/マタ出たァー. まるで' お化け' でも出たような/不況の中でもブローカーは/ソモソモ、どうして「更新」になんか手数料を払う?/ナンデ“殴られ賃”を払うンダ

第20節 『シンガリ戦』で得たもの
『仏』造って、“魂”入れず?/「定借」は、『住宅ローン、金利Fix?』/「約束」と「敷金」/捨てる神あれば、拾う神あり/日本人とユダヤ人

第5章 吹き出した風

第21節 我が友、ブローカー
PMの目から見たブローカー/“ピン”のPMのアタマの中/“ピン”のPMの目から見たブローカー/しかし、惚れられるにも限度あり?

第22節 「風」と「帆」
マーケットの「風」/PMは作戦行動者向き?/風が吹いてからでは遅い/「販促費」は誰のもの?/テナント評議会(Tenant Board)

第23節 “開かずのフロア”
うまずたゆまず・・・/“開かずのフロア”── ナンダコレハ? ホントにこれが、ビルの中?/“Sublease を含む”とは?/Sublease は『原則自由』/だってウチは撤退するんですョ!/再び“開かずのフロア”/ケーキは床の上に

第24節 エピローグ
テレビに出た日/《テレビに出たワケ》/華々しさの裏には・・・/アメリカは『信頼』が通じるところ?

あとがき


【著者プロフィール】

植野正美(うえの まさみ)慶應義塾大学商学部卒業後、ハザマに入社。勤務地のシアトルでは、同社所有44階建てオフィスビルのAM、PMに従事。1996年米国ラサールパートナーズ(現・ジョーンズ ラング ラサール)に入社し、主に米国西海岸でPM業務等に携わる。その後、独立して現在に至る。